無理に続けているような気もしないでもないが、これが最後かな。
3辺の長さと面積が整数の三角形をヘロンの公式から、ヘロン三角形と呼ぶ。
ヘロン三角形は無限に存在するのか。
という疑問を毎回書いているが、今回も間違いなく無限に存在する。
当然、既約ヘロン三角形が無限に存在しなければ意味がない。
また、ピタゴラス三角形も面積が整数なので、ヘロン三角形に含まれる。
ここでは、
既約ピタゴラス数も含む場合は、広義の既約ヘロン三角形
既約ピタゴラス数を含まない場合は、狭義の既約ヘロン三角形
分けて考えることとする。
さて、ピタゴラス数を除外する必要があったかというと、ヘロン三角形を作る方法として、ピタゴラス三角形から生成するからである。
方法は、いくつかありますので、順を追って説明します。
合同・相似な既約ピタゴラス三角形を使う場合、
斜辺を除く辺は2つずつ存在し、それらの辺の長さを相似で調整し、貼り合わせる。
例えば、(a, b, c)=(3, 4, 5)のピタゴラス三角形を使ったとすると、
3と3を貼り合わせて、
(5, 5, 8)
4と4を貼り合わせて、
(5, 5, 6)
という二等辺三角形を2個生成出来る。
3と4の最小公倍数は12より、各辺も合わせて、計算すると、
(12, 16, 20)と(9, 12, 15)となり、
12の辺同士を貼り合わせ、
(15, 16+9, 20)=(15, 25, 20) -> (3, 4, 5)
となり、元のピタゴラス三角形に戻ってしまうので、これは考えない。
12の辺同士を貼り合わせて、片方を重ねて、重ならない部分、
(15, 16-9, 20)=(15, 4, 20)
ということも可能である。
つまり、1種類の既約ピタゴラス三角形から3種類の既約ヘロン三角形が生成出来た。
同様に、2種類の既約ピタゴラス数を使った場合、
(15, 8, 17)と(21, 20, 29)とを、貼り合わせてみると、
15 | 8 | |
21 | (119, 100±56, 145) | (232, 315±160, 357) |
20 | (68, 63±32, 87) | (58, 75±42, 85) |
8種類の既約ヘロン三角形が出来上がる。
問題は、同じ既約ヘロン三角形が生成されることはないのか。というところだろう。
まぁ、謎を残して記事を終えるのもよいかもしれない。
ではでは