午後のひとときに、数学の公式を拡張して、前回とは違った証明をしてみる。
相加相乗平均
a+b 2 | ≧ | √ab |
から、変数の個数を増やした、
n Σ k=1 | ak n | ≧ | n Π k=1 | n√ak |
を証明せよ。
シンキングタ~イム
前回は、代数的に導きましたが、今回は幾何的に導けるかをやってみようかと思う。
y = log(x)
というグラフを考え、
x軸上の正の点a、b、cを任意に取る。
点a、b、cを垂線の足とするy=log(x)上の点を結んで出来る三角形を描き、重心を求める。
重心のx座標は、
a+b+c 3 |
重心のy座標は、
log(a)+log(b)+log(c) 3 | = | log(abc) 3 | = | log(abc)1/3 | = | log3√abc |
方や、重心のx座標を垂線の足とするy=log(x)上の点のy座標は、
log | a+b+c 3 |
となり、
グラフより、
log | a+b+c 3 | ≧ | log3√abc |
両辺のlogを外すと、
a+b+c 3 | ≧ | 3√abc |
となり、
n=3の場合を証明出来た。
同様に、任意のn個の点をy=log(x)上に取ったとして、y=log(x)が持つグラフの特性、グラフは第一象限と第四象限に、単調増加で上に凸なグラフであり、n角形はグラフより下側に出来、重心もグラフより下側に出来ることは自明である。
但し、n個の点が同一の座標のときに、等号が成り立つ。
よって、
n Σ k=1 | ak n | ≧ | n Π k=1 | n√ak |
が示された。
Q.E.D.
代数的証明では、数学的帰納法を使いましたが、こちらではそれを使う必要がないかと考えます。
まぁ、使っても良いかもしれないが、どうなんでしょうね。
ではでは