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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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折り紙の幾何学 -正五角形-

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予告していた通り、今回も折り紙の幾何学です。

前日の正三角形に続き、正五角形を折ってみます。

面積最大ではありませんが、出来るだけ大きな正五角形を、出来るだけ手数が少なく、数学的に解りやすいことを目標にしました。



正方形の1辺を2とすると、正五角形の1辺の長さを√5-1にすると、対角線(2個隣りの頂点間の距離)が2となり、都合が良い。

では、どのようにして√5-1を作り出すかということが鍵になるだろう。

今回使用した方法は、アニメGIF中に青線で示したところである。

因みに、赤線は折り目、青線は補助線のイメージです。


1 : 2 : √5 の直角三角形を作る。



内心を、角の二等分線の交点から得る。

1 : 2 : √5 の直角三角形の面積は、

底辺×高さ÷2より、

S=2x1/2=1

各辺を底辺、内心の半径rを高さとして、3つの三角形の和と考えると、

s=(1+2+√5)/2

S=srより、

r=S/s=2/(3+√5)=2・(3-√5)/(9-5)=(3-√5)/2

正五角形の1辺を折り紙の底辺にすると、真ん中に√5-1、両端に(3-√5)/2、合わせて丁度2となる。

2枚目で、斜辺√5を、長さ1に合わせていることから、斜辺を1 : √5-1に分割しているので、√5-1はこの時点で求まっている。

よってペンや折り目などで印を付け、3枚目に印を移して、という方法でも可能ではあります。

また、放射状に折り込んでいく方法もありますが、折り紙の性質上、何重にも重なると誤差が大きくなってしまいます。

数学的には紙の厚みは0ですので、何度折っても誤差は出ないのですが、実際の折り紙なので、重ね折りを出来るだけしないというところにも重きを置きました。

当然、この方法が絶対というわけでもありません。

・面積最大
・手数最小
・ハサミ入れ最小
・出来上がった正五角形に余計な折れのダメージ最小

などなど、何処に重きを置くかということで方法は変わっていくことでしょう。


あえて、課題を残しつつ、この辺で。

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