久しぶりに、午後のひとときに数学の問題を解いてみようかと思う。
(1)
3! = 3×2×1 = 6
4! = 4×3! = 24
5! = 5×4! = 120
5! + 4! + 3! = 150
//
(2)
a! + 2 = 2^n
とおく。
a! = 2^n-2
両辺を2で割る。
(a!/2) = 2^(n-1)-1
両辺が自然数であるためには、n>1であり、右辺は奇数。
a≧4より、左辺は偶数。
故に、等式は成り立たない。
//
(3)
(a!/2) + 4 = 2^n
とおく。
(a!/2) = 2^n-4
両辺を4で割る。
(a!/8) = 2^(n-2)-1
両辺が自然数であるためには、n>2であり、右辺は奇数。
a≧6より、左辺は偶数。
故に、等式は成り立たない。
//
(4)
a! + b! + c! = 2^n
とおく。
c>2のとき、左辺は3の倍数となり、等式は成り立たない。
よって、c<3が確定する。
c=1のとき、
a! + b! + 1 = 2^n
a! + b! = 2^n - 1
両辺が自然数であるためには、n>0であり、右辺は奇数。
よって、a!とb!の偶奇が異なる。
奇数は1!=1のみであり、b=1が確定する。
a! + 1 = 2^n - 1
a! = 2^n - 2
両辺を2で割る。
(a!/2) = 2^(n-1) - 1
両辺が自然数であるためには、n>1であり、右辺は奇数。
左辺の分母が2より、1<a<4が確定する。
(2, 1, 1): 2!+1!+1! = 2+1+1 = 4 = 2^2
(3, 1, 1): 3!+1!+1! = 6+1+1 = 8 = 2^3
c=2のとき、
a! + b! + 2 = 2^n
a! + b! = 2^n - 2
両辺を2で割る。
(a!/2) + (b!/2) = 2^(n-1) - 1
両辺が自然数であるためには、n>1であり、右辺は奇数。
よって、(a!/2)と(b!/2)の偶奇が異なる。
仮にaかbのどちらか一方をx、もう一方をyとする。
(x!/2)が奇数ということは、x=3のみであり、aかbのどちらか一方が3と確定する。
(y!/2) = 2^(n-1) - 4
両辺を4で割る。
(y!/8) = 2^(n-3) - 1
両辺が自然数であるためには、n>3であり、右辺は奇数。
左辺の分母が8より、y<6が確定する。
(4, 3, 2): 4!+3!+2! = 24+6+2 = 32 = 2^5
(5, 3, 2): 5!+3!+2! = 120+6+2 = 128 = 2^7
(a, b, c) = { (2, 1, 1), (3, 1, 1), (4, 3, 2), (5, 3, 2) }
//
実は、この問題を見たのは、mixi時代からのネット友が、FBで(4)だけ出題していて、FBではとりあえず解答してみたんだが、自分の中でめちゃくちゃな解答をしているような気がしてたので、もう一度考え直してみようと、鳥取大学の2015年の問題をネットで探しました。
そうしたら、やはり導入問題があり、その導入問題を解くことで、最後の問題の道筋が見えて、自分で納得の行く解法を得られたと思いました。
私が最初に考えた解法では、a, b, cの絞り込みがかなり強引でして、やっぱり穴があったと思う。
実際に試験に出て、限られた時間で解くということは、それだけ大変なんだと痛感したのと、現役を離れてかなりの時が経ち、私の脳の数学的な閃きが、かなり鈍くなっているのだと感じたわけです。
精進せねばなるまい。
問題
次の問いに答えよ。
(1) 5! + 4! + 3! の値を求めよ.
(2) a ≧ 4 のとき, a! + 2 は2の累乗になり得ないことを示せ.
(3) a ≧ 6 のとき, (a!/2) + 4 は2の累乗になり得ないことを示せ.
(4) a ≧ b ≧ c を満たす正の整数 a, b, c について,
S = a! + b! + c!
とする. Sが2の累乗になる整数の組 (a, b, c) をすべて求めよ.
(1)
3! = 3×2×1 = 6
4! = 4×3! = 24
5! = 5×4! = 120
5! + 4! + 3! = 150
//
(2)
a! + 2 = 2^n
とおく。
a! = 2^n-2
両辺を2で割る。
(a!/2) = 2^(n-1)-1
両辺が自然数であるためには、n>1であり、右辺は奇数。
a≧4より、左辺は偶数。
故に、等式は成り立たない。
//
(3)
(a!/2) + 4 = 2^n
とおく。
(a!/2) = 2^n-4
両辺を4で割る。
(a!/8) = 2^(n-2)-1
両辺が自然数であるためには、n>2であり、右辺は奇数。
a≧6より、左辺は偶数。
故に、等式は成り立たない。
//
(4)
a! + b! + c! = 2^n
とおく。
c>2のとき、左辺は3の倍数となり、等式は成り立たない。
よって、c<3が確定する。
c=1のとき、
a! + b! + 1 = 2^n
a! + b! = 2^n - 1
両辺が自然数であるためには、n>0であり、右辺は奇数。
よって、a!とb!の偶奇が異なる。
奇数は1!=1のみであり、b=1が確定する。
a! + 1 = 2^n - 1
a! = 2^n - 2
両辺を2で割る。
(a!/2) = 2^(n-1) - 1
両辺が自然数であるためには、n>1であり、右辺は奇数。
左辺の分母が2より、1<a<4が確定する。
(2, 1, 1): 2!+1!+1! = 2+1+1 = 4 = 2^2
(3, 1, 1): 3!+1!+1! = 6+1+1 = 8 = 2^3
c=2のとき、
a! + b! + 2 = 2^n
a! + b! = 2^n - 2
両辺を2で割る。
(a!/2) + (b!/2) = 2^(n-1) - 1
両辺が自然数であるためには、n>1であり、右辺は奇数。
よって、(a!/2)と(b!/2)の偶奇が異なる。
仮にaかbのどちらか一方をx、もう一方をyとする。
(x!/2)が奇数ということは、x=3のみであり、aかbのどちらか一方が3と確定する。
(y!/2) = 2^(n-1) - 4
両辺を4で割る。
(y!/8) = 2^(n-3) - 1
両辺が自然数であるためには、n>3であり、右辺は奇数。
左辺の分母が8より、y<6が確定する。
(4, 3, 2): 4!+3!+2! = 24+6+2 = 32 = 2^5
(5, 3, 2): 5!+3!+2! = 120+6+2 = 128 = 2^7
(a, b, c) = { (2, 1, 1), (3, 1, 1), (4, 3, 2), (5, 3, 2) }
//
実は、この問題を見たのは、mixi時代からのネット友が、FBで(4)だけ出題していて、FBではとりあえず解答してみたんだが、自分の中でめちゃくちゃな解答をしているような気がしてたので、もう一度考え直してみようと、鳥取大学の2015年の問題をネットで探しました。
そうしたら、やはり導入問題があり、その導入問題を解くことで、最後の問題の道筋が見えて、自分で納得の行く解法を得られたと思いました。
私が最初に考えた解法では、a, b, cの絞り込みがかなり強引でして、やっぱり穴があったと思う。
実際に試験に出て、限られた時間で解くということは、それだけ大変なんだと痛感したのと、現役を離れてかなりの時が経ち、私の脳の数学的な閃きが、かなり鈍くなっているのだと感じたわけです。
精進せねばなるまい。