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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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再考:畑で拾ったおっちょこ

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今回は変わった穴を再考してみる。

2006年7月2日?に開けられた穴。

畑で拾ったおっちょこ

およそ35年物の穴です。
熊本市の郊外に住んでいた私は、ある日友人から、「おっちょこ」を拾いに行こうと誘われました。
私は「おっちょこ」とは何のことか解らなかったのですが、友人に付いて行きました。
すると友人は、近所の畑の中を探し、これが「おっちょこ」だとみせてくれました。
それは親指の先くらいの大きさの煉瓦色の焼き物で、虚無僧が尺八を吹いているところを模ったものでした。
その後、私は友人と夢中になって畑の中を探し、菊の花やひょっとこの面などを模った「おっちょこ」をみつけました。
その「おっちょこ」は、ずっと宝物として大切に持っていたのですが、引越を繰り返すうちにいつの間にか失くなってしまいました。
未だに、あれは一体何だったのか気になっています。
「おっちょこ」とは何だったのでしょうか?
なぜ、畑の中にあったのでしょうか?
ご存じの方は教えてください。
「おっちょこちょい」の語源とは関係ないのか?

2006年7月16日?に解決編が放送される。

情報1
畑仕事をしながらラジオを聞いています。
この穴の「おっちょこ」とは、私が畑で拾い集めていたものではないかと思います。
私は30数年前から畑仕事の途中、穴の様なものを偶然見つける度に拾っていました。
しかし最近は耕運機などを使って作業をするために破損しているものが多く、完全な形のものは見あたらなくなりましたが、欠片はまだ見かけます。
81歳の母に、これは何かと聞いたところ、「どじろん」や「どじろんこ」と呼んで、子どもの頃拾いました。
「どじろんこ」も「ドジ」の語源?

情報2
「おっちょこ」の穴を聞いて、子どものころ同じものを探したことがあるのを思い出しました。
20年以上前、千葉県船橋市辺りに住んでいた私は、農業を営む友人の家の畑で探していました。
私達の間では「どろめんこ」と呼び、ひたすら収集したり、交換したりしていました。
相当な量を集めたような気がしますが、ブームが一過性のもので、すぐに見向きもしなくなり、持っていたものをどうしたかは覚えていません。
「どろめんこ」から泥で出来た面子?

情報3
この「おっちょこ」とは所謂「どろめんこ」のことだと思います。
地方によっていろいろな呼び方があるのですが、九州での呼び方に「うちおこし」が変化した「おちょこす」や「ちょこす」というものがあるそうなので、この「おっちょこ」も「どろめんこ」のことだと思います。
地方によって呼び方が違う。

情報4
この「どろめんこ」は江戸時代から明治にかけて流行した「おはじき」や「めんこ」のような子どものおもちゃです。
「どろめんこ」は主に「穴一遊び」という遊び方で用いてたようです。
「穴一遊び」とは、もともと硬貨を使った簡単な博打で、地面に掘った小さな穴にめがけて硬貨を投げ、穴に入れば自分のものとして戻し、外れた硬貨はそのまま置きます。
穴の外の硬貨に自分の硬貨を当てることができれば、自分のものに出来るという遊びだったようです。
この大人の博打が変化して、子どもの遊びになり、硬貨を使うのではなく、素焼きの「どろめんこ」が使用されるようになりました。
ただし博打ですから、度々ご法度とされていたようですが、完全に禁止させることは出来なかったようです。
なぜ畑から出てくるのか?

情報5
私の父は、畑にあるのは作物がよく実るようにというおまじないだろう。ということでした。
情報6
私は個人的に「どろめんこ」を調査しています。
この「どろめんこ」が、なぜ畑から出てくるのかという疑問についてお答えします。
調べている仲間たちの間でもっとも有力なのは、畑に撒いた肥料の中に入っていたのではないかという説です。
江戸時代は人糞を肥料にして使っていましたが、家庭用のゴミもその肥料と一緒に捨てていました。
そのゴミの中に「どろめんこ」が混ざっていた場合、素焼きで作られた「どろめんこ」はいつまでも畑に残ることになります。
私個人の調査からも「どろめんこ」が見つかる畑は大都市に近く、人糞を肥料として使うことが出来た場所に限られています。
「どろめんこ」は学術的に貴重なものとはされておらず、ほとんど研究がされておりません。
そのため、今でも謎に包まれているのです。
私は子どものころに拾った「どろめんこ」の魅力に取り憑かれ、30年経った今でも収集と調査を続けています。
6月も20個ほどの「どろめんこ」を収集いたしました。
私の「どろめんこ」コレクションを数点お送りしますので、実際に御覧ください。
「どろめんこ」に付いてラジオを通して説明するも、絵に書いた餅である。



まぁ、これで解決で良いとは思う。


さて、私が引っかかっているのが、地方での呼び名の関係性である。

ラジオ放送中の情報には、「おっちょこ」、「どじろん」、「どじろんこ」、「どろめんこ」と最低でも4つの名があることが解る。

この中で、唯一漢字に出来るとすると、
どろめんこ=泥面子
であろう。

伊集院さんも、「おっちょこちょい」や「どじ」と似た意味があることに言及しようとはしていたが、最終的に触れられていない。


おっちょこちょい:
意味:上滑りで軽々しいこと。軽薄。

ちょこ:
意味:あちこち動きまわる様子。

ちょい:
意味:物事の程度や動きが僅かであること。

どじ、どぢ:
意味:間の抜けた失敗。へま。


例えば、用法として、おっちょこちょいな面がある。どじを踏む。というようなことから、なにか、泥面子の遊びないし、それ以前の大人の賭け事に関係しているような気がしてならない。

「おはじき」というと、今でこそガラス製のものが主流だが、素焼きのものもあっただろうし、それ以前は小石だっただろう。

「おはじき」という名前は、遊び方として、弾くから「おはじき」であることはいうまでもない。

また、面子についても、昭和40年代生まれの私の知る紙面子の遊び方は解っても、泥面子はまったく別の遊び方があるということ。

例えば、「おかちめんこ」という言葉は、泥面子と紙面子の間の時期に流行った鉛面子での遊びにおいて、素焼きの泥面子では割れることはあっても形状が変化することはないが、鉛面子や雄勝石で作られた面子は、使用するにひしゃげたりして面子の図柄に影響を及ぼしたことに由来するとされる。


私は言語学者でも民俗学者でもないので、辞書を調べるか検索するくらいしかできない。

放送時から10年近く経った今、「泥面子」などをキーワードに検索すれば、たくさんの情報を手に入れられます。

画像検索すれば、現物を確認できる。

写真を見る限り、これほどの繊細で豊かな装飾となると、中には子どもが作ったものもあるかもしれませんが、大人の手腕を感じずには居られません。

江戸時代に流行った根付のように、職人の腕だめし、腕の見せどころのような気がします。

例えば、木型か粘土か材質は解らないが雄型をつくり、そこから雌型を作って、人形焼のようなお菓子を大量に作ったとします。

この雌型に粘土を詰めて作って素焼きにすれば、繊細で豊かな装飾の泥面子が誕生するのでないだろうか。


私は畑から多く見つかるということは、人糞や生ごみに混じった泥面子が肥料として撒かれたというよりも、五穀豊穣を祈願して使われたと考えている。

まぁ、これは諸説あって然りだろう。

江戸から明治にかけての玩具であるというところまで解っているのに、畑から見つかる理由に諸説あるというのが、なかなか面白い。


おっちょこちょい、どじの語源の詳細が判り次第報告する。

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