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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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弓形

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久しぶりに数学の記事を書く。


弓形(きゅうけい/ゆみがた)という図形について、書いてみようかと思う。

弓形とは、半径r、中心角θ˚の弦と弧で囲まれた図形である。


弓形は赤色、扇形は橙色、二等辺三角形は水色で図示してみます。



図からも解るように、弓形の面積は、

半径r、中心角θ˚の扇型の面積をP
ニ斜辺r、頂角θ˚の二等辺三角形の面積をT

とすると、半径r、中心角θ˚の弓形の面積Sは、

θ < 180˚ のとき、S = P-T
θ = 180˚ のとき、S = P
θ > 180˚ のとき、S = P+T

と表せる。


厳密に計算すると、

P = θ・πr^2/360˚
T = (1/2)・r^2・sin(θ)

P-T = (θ・πr^2/360˚) - (1/2)・r^2・sin(θ)
= r^2・((θ・π/360˚) - (1/2)・sin(θ))
= (1/2)・r^2・((θ・π/180˚) - sin(θ))

のようになる。


ここで少し疑問に思ったひとは、ある程度、算数や数学の違いに理解があるのだと思う。

厳密に計算したにも関わらず、場合分けをしてないのである。


弓形はθによって、扇型の面積から二等辺三角形の面積を引くのか足すのかということをやっている。

ここで、二辺挟角による三角形の面積の公式、

S = (1/2)・b・c・sinA

で、辺bや辺cは半径rであり、Aは辺bと辺cの挟角であるからθである。

θが180˚を超えると、sinθは負になり、Sも負になる。

つまり、これにより場合分けが不要になったのである。


算数の世界では面積が負になることはありえないだろうが、数学の世界ではありうるのである。


更に、弓形の弦を底辺として、弦をc、弧をa、高さをh、とすると、

まずは、rとθだけを使って表そうとすると、

c = √(2・r^2-2・r^2・cos(θ)) = r・√(2)・√(1-cos(θ)) = 2・r・√((1-cos(θ))/2)

半角の公式 sin(θ/2) = ±√((1-cos(θ))/2) より、

c = 2・r・sin(θ/2)
a = θ・2πr/360 = θ・πr/180

ここまではよいが、高さhも場合分けが必要になりそうであり、

h = r - 2T/c

という式にすることで、高さhも負の数を使うことで場合分けを減らせる、と思ったのだが、c=0、つまりθ=0˚とθ=360˚のときが0除算となってしまうので、

θ=0˚ のとき、h = 0
0˚ < θ < 360˚ のとき、h = r - 2T/c
θ=360˚ のとき、h = 2r

となってしまうことは予想されており、二等辺三角形の面積Tを使わず、

h = r-√(r^2-(c/2)^2)

c/2 = r・sin(θ/2) より、

h = r-√(r^2-r^2・sin^2(θ/2)) = r-r・√(1-sin^2(θ/2)) = r-r・√(cos^2(θ/2)) = r-r・cos(θ/2) = r・(1-cos(θ/2))

c = 2・r・sin(θ/2)
a = θ・π・r/180
h = r・(1-cos(θ/2))

思ったより綺麗な式になりましたね。


あとやるとしたら、θを使わないで、r、c、a、hだけで関係式を作れればいいのだが、考え中。


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