午後のひとときに、手違いで生まれてしまった数式を紹介します。
とある数学の問題を解いていて、立式をミスって下記のような式が出来上がった。
∞ Σ k=1 | 1 k・nk | =ln | ⎛ ⎝ | n n-1 | ⎞ ⎠ | =ln(n)-ln(n-1) (n>1) |
という左辺の計算式が出来て、Wolframで計算サせてみたら、右辺のような底がeのlog、lnを示すことが解った。
最初は、n=2でやったら、ln(2)が帰ってきたので、自然対数を単純な級数で求められるんだと気がついて、nを色々と変えていったら、上記のn>1と限定ではあるが恒等式まがいの等式が出来上がった。
この数式、何かの役に立つかなと考えてみた。
まず、nが1より大きな整数として、
n=2のとき、ln(2)-ln(1)=ln(2)-0=ln(2)
n=3のとき、ln(3)-ln(2)
n=4のとき、ln(3)-ln(2)
…
と、ドミノ倒しのように計算で求めることが出来る。
もっといえば、nが素数のときだけを保持しておくと良いかもしれない。
これらが求まることで、
ln(p)+ln(q)=ln(pq)を利用すれば、合成数の場合、
ln(p)-ln(q)=ln(p/q)を利用すれば、有理数の場合、
k・ln(r)=ln(rk)を利用すれば、kを有理数にすれば、k次無理数の場合、
と拡張出来、
ln(A)/ln(b)=logbAを利用すれば、底をe以外も対応出来る。
つまり、手計算で自然対数表や常用対数表を作ることが可能だということになる。
まぁ、小数第何位まで求めるのか、桁数が増えれば大変にはなるかと思う。
ちょっとした計算ミスによって偶然生まれてしまった数式が、
計算結果が使えそうという理由で、何かの役に立ちそうだ、
なんてことがあったという、瓢箪から駒でした。
ではでは