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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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正方形の頂点からある点の距離より面積を求める

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午後のひとときに、数学の問題の解き方について考えてみよう。



問題
正方形ABCDがあり、その内側にある点Pが存在する。
a=AP、b=BP、c=CPのとき、正方形ABCDの面積をa、b、cで表わせ。


シンキングタ~イム


解法1
代数的に解いてみる。
正方形ABCDの1辺の長さをx
α=∠PBA
として、余弦定理より、
三角形ABPに着目すると、
a2=b2+x2-2bx*cos(α)
cos(α)=(a2-b2-x2)/(2bx) … (1)
三角形PBCに着目すると、
c2=b2+x2-2bx*cos(π/4-α)
c2=b2+x2-2bx*sin(α)
sin(α)=(c2-b2-x2)/(2bx) … (2)
(1)、(2)、sin2(θ)+cos2(θ)=1より、
((a2-b2-x2)/(2bx))2+((c2-b2-x2)/(2bx))2=1
(a2-b2-x2)2+(c2-b2-x2)2=(2bx)2
t=b2+x2とおくと、
(a2-t)2+(c2-t)2=(2bx)2
a4-2a2t+t2+c4-2c2t+t2=4b2x2
2t2-2(a2+c2)t+a4+c4-4b2x2=0
戻して、
2(b2+x2)2-2(a2+c2)(b2+x2)+a4+c4-4b2x2=0
2b4+4b2x2+2x4-2a2b2-2a2x2-2b2c2-2c2x2+a4+c4-4b2x2=0
2x4-2(a2+c2)x2+a4+2b4+c4-2a2b2-2b2c2=0
S=x2を求めたいので、
2S2-2(a2+c2)S+a4+2b4+c4-2a2b2-2b2c2=0
として、解の公式に代入すると、
S=(2(a2+c24(a2+c2)2-8(a4+2b4+c4-2a2b2-2b2c2))/4
=(a2+c2±(a2+c2)2-2(a4+2b4+c4-2a2b2-2b2c2))/2
=(a2+c2±(a4+2a2c2+c4)-2(a4+2b4+c4-2a2b2-2b2c2))/2
=(a2+c2±a4+2a2c2+c4-2a4-4b4-2c4+4a2b2+4b2c2)/2
=(a2+c2±-a4-4b4-c4+4a2b2+2a2c2+4b2c2)/2

これ以上簡略化出来るか、ちょっと不安なのでこの辺で留めておく。
おそらく、±の-は取れるんだろうけどね。


解法2


⊿ABPを点Aで反時計回りに90度回転し、点Bと点Dが重なり、新たな点PをQとする。
⊿CBPを点Cで時計回りに回転し、点Bと点Dが重なり、新たな点PをRとする。
∠ABP+∠CBP=90˚なので、∠ADQ+∠CDR+∠ADC=90˚+90˚=180˚となり、
QDRは同一直線上の点となる。
よって、正方形ABCDの面積は、五角形APCRQの面積と等しい。
PQの長さは、直角二等辺三角形APFの斜辺で、
PQ=2a
PRの長さは、直角二等辺三角形CPGの斜辺で、
PR=2c
QRの長さは、
QR=2b
これらを踏まえると、
直角二等辺三角形APQの面積はa2/2
直角二等辺三角形CPRの面積はc2/2
三角形PFGの面積をヘロンの公式に当てはめると、
S=a2/2+c2/2+(2b+2a+2c)(-2b+2a+2c)(2b-2a+2c)(2b+2a-2c)/4
=a2/2+c2/2+((2a+2c)2-4b2)(4b2-(2a-2c)2)/4
=a2/2+c2/2+((2a2+4ac+2c2)-4b2)(4b2-(2a2-4ac+2c2))/4
=a2/2+c2/2+((a2+2ac+c2)-2b2)(2b2-(a2-2ac+c2))/2
=(a2+c2+((a2+2ac+c2)-2b2)(2b2-(a2-2ac+c2)))/2

こちらも、この辺で留めておく。
おそらく、括弧を外すと、解法1の形になるんでしょう。


どっちで導いてもよいのだが、変数のままでは計算が限られてしまう。
数値の問題であれば、どちらで導いても同じ結果になるだろう。


さて、この問題、正方形ABCDの内部に点Pを取ったが、別に内部に限定する必要もないのではと考える。

例えば、点Aを中心に半径aの円、点Cを中心に半径cの円を描く。
この2円の交点の個数に着目すると、
点Pを設定出来ているという時点で、交点の数は2つないし1つは存在する。
どこに交点が現れるかは、a、cの長さに依存し、たまたま正方形ABCDの内部に出来ることもあれば、外部に出来ることもある。
ということに過ぎない。
また、交点の数が2つあったとしても、bの長さが決まっているため、直線ACの上側に存在するのか、下側に存在するのか、はたまた直線AC上に存在するのか、の違いである。

解法は、これだけに留まらず、値によってはもっと革新的な解法があるやもしれません。


ではでは


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