Youtubeのpasslaboの動画をみていたら、面白い式を紹介していました。
cos(3θ)=4・cos(θ)・cos(60˚-θ)・cos(60˚+θ)
一般的に、高校で習う3倍角の公式は、
sin(3θ)=3・sin(θ)-4・sin3(θ)
cos(3θ)=4・cos3(θ)-3・cos(θ)
ですよね。
この公式は、加法定理を使えば簡単に導くことが出来る。
もう少し高度な方法だと、チェビシェフの多項式でも可能。
動画では、sin(3θ)、tan(3θ)、も求めてみてねってことだったので、考えてみた。
直感的に、係数は変わらないんじゃないかと推測して、
sin(3θ)=4・sin(θ)・sin(60˚-θ)・sin(60˚+θ)
cos(3θ)=4・cos(θ)・cos(60˚-θ)・cos(60˚+θ)
tan(3θ)=tan(θ)・tan(60˚-θ)・tan(60˚+θ)
直感で書いたけど、正しいかどうかはExcelで適当なθを入れて確認しました。
さて、どうやって導くのかを考えていたら、昔チェビシェフの多項式をブログで取り上げたのを思い出しました。
どちらの記事でもいいですが、
T3(x)=+4x3-3x
となっているかと思います。
別に三倍角の公式の右辺のcos(θ)をxと置いても同じです。
cos(3θ)=4・cos3(θ)-3・cos(θ)
T3(x)=4x3-3x
これを因数分解する。
T3(x)=4x3-3x
=x(4x2-3)
=x(2x-√3)(2x+√3)
=4x(x-√3/2)(x+√3/2)
x=cos(θ)と元に戻すと、
cos(3θ)=4・cos(θ)・(cos(θ)-√3/2)・(cos(θ)+√3/2)
ここで、
√3/2=sin(60˚)
なので、置き換えると、
cos(3θ)=4・cos(θ)・(cos(θ)-sin(60˚))・(cos(θ)+sin(60˚))
加法定理
cos(α+θ)=sin(α)cos(θ)-cos(α)sin(θ)
cos(α-θ)=sin(α)cos(θ)+cos(α)sin(θ)
より、
cos(3θ)=4・cos(θ)・cos(60˚-θ)・cos(60˚+θ)
と求まる。
例えば、ラジアンで記述すると、
cos(3θ)=4・cos(θ)・cos(π/3-θ)・cos(π/3+θ)
となる。
3倍角は簡単に因数分解出来るのですが、4倍角になると二重根号も出てくるだろうから、この記事ではこのへんにしておきます。
ではでは