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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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海城中09

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また、Twitterの問題を解いてみる。

2008個の分数1/2008, 2/2008, 3/2008, ……, 2007/2008, 2008/2008のうち約分できるのはいくつあるか。


この問題の肝は素因数分解であり、どれだけ素早く正確に素因数分解できるか。


まず、2008は末尾1桁が偶数であることから、2で割り切れることが明白である。

そういうわけで、2008を2で割り切れなくなるまで割り続ける、つまり末尾1桁が偶数でなくなるまで割り続ける。

2008/2=1004
1004/2=502
502/2=251

2の次の素数は3である。

3で割り切れるかは、各桁の合計が3で割り切れるか、というテクニックを使う。(くわしくはこちらで解説)

2+5+1=8

8は3で割り切れないので、251は3で割り切れない。

3の次の素数は5である。

5で割り切れるかは、末尾1桁が0か5の場合のみである。

251は5で割り切れない。

5の次の素数は7である。

7で割り切れるかは、7*7+1=50という事を利用し、50で割った商と剰余の和が7で割り切れるかというテクニックを使う。(くわしくはこちらで解説)

251=5*50+1
5+1=6

6は7で割り切れないので、251は7で割り切れない。

7の次は11、11の次は13、これらは普通に割り算で割り切れないことを確認する

13の次の素数は17である。

17^2は289で251を超えるので、ここで素数判定は終了となり、251は素数であることが確定する。


2008=2^3 * 251

2008/2=1004
2008/251=8

となるが、これらには共通部分が存在する。

分子が2の倍数で約分できる分子1004個は全て偶数である。
分子が251の倍数で約分できる分子8個の半分は奇数、残り半分は偶数であり、この偶数が重複部分である。

1004+8/2=1008

答え 1008個


この問題は類似問題を作りやすい。

2008を今年の西暦である2013でやってみよう。

2013は2で割り切れない。
2013は、2+0+1+3=6で、6は3で割り切れるので、2013も3で割り切れる。
2013/3=671
671は、6+7+1=14で、14は3で割り切れないので、671も3で割り切れない。
671は5で割り切れない。
671は、13+21=34で、34は7で割り切れないので、671も7で割り切れない。
671は11で割り切れる
671/11=61
61は11^2=121より小さいので、素数判定はここまで。

2013=3*11*61

2013/3=671
2013/11=183
2013/61=33

これらの重複部分を取り除くのに手間取りそうですね。

こういう時はベン図を描くと頭の中が整理されやすいです。

3と11の重複部分は、2013/(3*11)=61
3と61の重複部分は、2013/(3*61)=11
11と61の重複部分は、2013/(11*61)=3

3と11と61の重複部分は、2013/(3*11*61)=1

(671+183+33)-(61+11+3)+1=813

答え 2013の場合は813個


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