Quantcast
Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5376

六分儀を使って緯度経度を知る -その1-

$
0
0

釣り仲間から技術的な話しを解りやすく噛み砕いて説明してほしいという依頼がありました。

それがタイトルの『六分儀を使って緯度経度を知る』です。

依頼者の方曰く、小学生でも理解できるレベルでということでしたので、かなり難しいかとは思いますが、小学生も飽きないように、おもしろおかしくという要素も加えてみます。

まず、地球は丸いってことです。
丸と言うよりも、球と言ったほうがいいかもしれません。
地球っていうくらいですからね。

地球上のどの場所にいるのかを他人に伝えたい場合、地名などで伝えることも出来ますが、緯度経度で伝えると正確な場所を伝えることが出来ます。

経度とは、イギリスの旧グリニッジ天文台を0˚として、地軸(北極点、南極点を直線で結んだ線)を通って『くし切り』したもので、東経180˚、西経180˚までとしたものです。
緯度とは、赤道を0˚として、北極点を北緯90˚、南極点を南緯90˚としたもので、こちらは『輪切り』ですね。

そもそも度とは、なんぞやとなるかもしれない。
1周を360˚というのは、小学校だと、いつぐらいに習うのだろうか。
なぜ360にしたのか?
100じゃいけなかったのか?
このなんでについて、正しいかは解りませんが、解答としては100でも良かった。
ではなぜ、360という数が採用されたのか。
360は、2、3、4、5、6、8、9、10、12、15、18、20、24、30、36、40、45、60、72、90、120、180という多くの数で割り切れるので都合が良かったのと、1年が360日くらいだと思われていたからだと言われていて、簡単に言えば都合が良いということです。

緯度経度が軽く解ったところで、次は北極星です。

北極星は名前の通り、地球の中心から北極点を見たとすると、その先にある星だと思ってください。
※多少はズレていますが、この北極星の存在がとても重要なのです。

ここでいろいろな地点から北極星を眺めるとします。
北極点に立っているとしたら、北極星は天頂(仰角90˚)にあります。
赤道上に立っているとしたら、北極星は北を向いて水平方向(仰角0˚)にあります。
北半球からは北極星は見えますが、南半球からは見えません。

仰角とは、仰ぎみる角度で、水平を0˚として何度顔を仰いだかです。

これにより、難しい計算をしなくとも、北極星の仰角から、自分のいる場所の緯度が解ります。
仰角=緯度
本当に簡単です。

これは北極星と地球との距離が833.8光年、地球の半径が6371kmと、北極星と地球の距離に対して、地球の半径が誤差の範疇になるからです。
因みに、833.8光年をkmに換算してみます。
光年という単位は光が1年間(正確には1ユリウス年の365.25日)に進む距離です。
光は1秒間で約30万km進みます。(正確には299792458m/s)
つまり、30万km/秒だと考えてみます。
1分は60秒なので、1800万km/分
1時間は60分なので、10億8000万km/時
1日は24時間なので、259億2000万km/日
1年間は365日なので、9兆4608億km/年
(正確には9兆4607億3047万2580.8km/年ですので、大雑把に計算した割にはかなり正確ですね)
地球の半径は、北極星と地球の距離に比べると、なんて微々たるものということになります。

おそらく地球を円で書いて、北極星を点として、地球の中心から北極星を結んだ線、観測点を円周上の北半球側に取り、観測点から北極星を結ぶ線分と、観測点から地球の中心を結ぶ線を描いて、三角形が出来上がって、三角関数を使って求めたりするのでしょうが、北極星に出来る∠がほぼ0度になるくらい距離が離れているということです。

さて、北極星だけでは緯度しか求まりません。
他の星の高度を調べる必要が出てきます。

まだまだ六分儀が出てきませんが、その1はこのへんで。


ではでは


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5376

Trending Articles