今日は、言葉の語源を考えてみるよ。
タイトルの、マルカン、サルカン、タルカン、カニカン。
どれかでも聞いたことがある言葉はあるかな?
私は釣りをやるんだけど、釣り道具の小さな接続金具に、こういった名前のものがある。
ただ、最近知ったのだが、この道具は釣りだけにかぎらず、アクセサリーの金具などでも、似たようなものがあって、同じ名前で呼ばれていたりする。
【マルカン】
マルカンを調べてみると、漢字では丸鐶や丸環と書くようです。
確かに丸いし、金偏であるから金属を連想出来るし、旁のほうは環と同じで、現物も輪っかですので、そういうことなのでしょう。
形状は、丸に限らず、角カン、三角カン、小判カン、ナスカン、Cカン、Dカン、Sカン、など様々ある。
また、語源や漢字を知ってしまうと、マルカンリング、マルカンループなど、白い白馬のような使い方もされていて、ちょっと笑ってしまう。
【サルカン】
こちらの漢字は、猿鐶や猿環と書くようです。
なぜ、猿なのかは後回しにして、道具の使われる用途は、よりもどし。
同様の道具を、スイベル(swivel)や、そのままヨリモドシと呼ぶ人もいます。
アクセサリー用語だと、回転カンに相当する。
因みに、アクセサリー用語でサルカンは、回転カンの場合もあるが、Dカンや角カンの場合もある。
なぜなのか考えてみた。
おそらくは、アクセサリーとしての回転カンの両サイドは、Dカンや角カンである場合が殆どであり、本来あるはずのよりもどし機能がなくなった、Dカンや角カンを、サルカンと呼ぶようになったのではないだろうか。
さて、サルカンの名前の由来を調べると、諸説あるようです。
1) 古代ローマでは、復縁することをサルカンという。
復縁、つまり、よりを戻すことから。
2) 撚りが去るから。
3) 考案者の方が、申年生まれだったから。
4) 猿でも使えるから。
などなど、どれが本当なのか解りませんでした。
【タルカン】
これに関しても、釣り用具と、アクセサリー金具とで、如実に食い違いが出てきている。
釣り用具で、タルカンというと、樽型サルカンを指す。
アクセサリー金具で、タルカンというと、樽型マルカンを指す。
どちらにしても、漢字にすれば、樽鐶、樽環ではある。
こちらについても考えてみた。
おそらくは、釣り用具として、樽型マルカンというものは、マルカンが樽型である意味があまりなく、サルカンの進化形である樽型サルカンが、釣り具としての需要が大きくなり、タルカンとして広まったものと推測される。
【カニカン】
使う人の手で開閉出来るようにしたものに、カニカンというものがある。
カニの爪に似ていることから、カニカンです。
当然、漢字で書けば、蟹鐶、蟹環となる。
こちらは釣り用具で言うところの、スナップに相当するもので、釣り用具としてカニカンという使い方をしているのは、見たことも聞いたこともありません。
登山用具のカラビナも、この類ではある。
レバーが付いているのでレバーカン、
留め具という意味でのスナップカン、
鉄砲のトリガーのようなレバー形状で鉄砲カン、
などとも呼ばれているようです。
形状もナス型(フック型)、マル型、など様々あり、開閉機能が付いていても、そのままの呼び名で呼ばれることもあります。
ただ、ナス型が大多数を占めているのか、ナスカンというと、開閉機能付き回転カンであることが多いようです。
釣り用具でも、スナップ付きサルカンなど、使用用途によって結合されたものもありますね。
さて、釣り用具、アクセサリー金具、登山用具、名前や用途が同じであっても、方向性は違って然りです。
釣り用具は、シンプルの一言に尽き、変にコテコテしていたら、それこそ根掛かりの原因になりかねない。
アクセサリー金具は、シンプルなものもあるが、おしゃれである必要性が出てくる。
登山用具は、安全で頑丈である必要があるのは言うまでもない。
当たり前と言えば、当たり前である。
さて、画像を載せていないので、これらの実物を知りたいところだろう。
画像検索で、検索ワードとするならば、
金具 マルカン
金具 サルカン
金具 タルカン
金具 カニカン
とか、確かめてみて下さい。
そういえば、お友達のビスくん(本名はここには書けないな)はどうしているだろうか。
アクセサリー金具のことなら、本職だよな。
VISCERAL
http://www.visceral.jp/
ではでは
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マルカン、サルカン、タルカン、カニカン、…
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