三角関数の応用ばっかりやってて、基礎をちゃんと説明してなかったような気がしたので、基礎編と銘打って書いてみる。
まず、三角関数とはなんぞや。というところから行く。
さすが基礎編だ。
文字通り、三つの角に関する数であるが、三角形の関数ということです。
簡単にいえば、直角三角形の各辺の長さの比と、角の関係式だということ。
直角三角形と言えば、ピタゴラスの定理が思い浮かぶはずです。
この直角三角形の辺を仮に、高さa、底辺b、斜辺cという長さの比だとする。
それぞれの辺には、対応する頂点というものがあって、辺は小文字、頂点は大文字で記されるのが一般的です。
つまり、高さaに接しない頂点がA、底辺bに接しない頂点がB、斜辺cに接しない頂点がCということになります。
∠Cは、直角で90˚ということが解かっています。
∠Aをθとすると、それぞれの三角関数は、以下のように表せます。
他にも、sec、cosec、cot、などありますが、とりあえずこの三つを覚えておきましょう。
さて、直角三角形にも向きがあります。
x-y平面上の、(0, 0)に頂点Aを置き、斜辺cを半径とする円を描く。
頂点Bは、半径cの円周上を動く点ということになり、座標は(b, a)となる。
頂点Cは、点Bからx軸へ垂線の足を下ろした点であり、座標は(b, 0)となる。
つまり、角θは、直線ABの傾き、yの増加量/xの増加量ということでもある。
で、y切片(0, a)を通る傾きθの直線の式となります。
当然、直角三角形なので、ピタゴラスの定理を使って、a、b、cを他の変数で表わすことも可能です。
さて、三角関数で、何はなくとも覚えておくべきものはなんだろうか?
加法定理
正弦定理
余弦定理
あとは、基本的な関係式を覚えておけば良いだろう。
このくらいで良いかと思う。
全部暗記できるならば、それはそれでいいんだけど、数学は今まで覚えたものから導き出せるというところが、他の学問との大きな違いであり、そこに魅力があったりする。
例えば、二倍角の公式なんて、加法定理から簡単に導き出せる。
つまり、暗記するのではなくて、導けるようにしておくことのほうが大事なのである。
また、自分が使いやすいようなものを作り出すことも可能である。
この三角関数の関連記事では何度も登場している三倍角の公式も、覚えるまでもなく導けば良い。
例えば、先のcos2θをもっと変換させることも出来る。
より、
cosだけの式になりました。
というか、cosだけの式にしたかったということです。
のようにどんどん変形していっても構いません。
とすると、
こんな式も作れてしまいます。
こんな式、役に立つの?とかお思いでしょう。
cos15˚を導きたいとする。
加法定理で、
これでいい。
では、他の方法で解けと言われたら?
先の式を使ってみよう。
二重根号が出来てしまいました。
二重根号は、
のような因数分解ができれば、外すことが出来ます。
同じ答えが出てきました。
当たり前なんですが、先に導き出した式も使い方によっては使えるということがわかります。
cos15˚は、三角関数の中では、二重根号が外れる数少ない例かもしれませんw。
まぁ、加法定理で導けば、二重根号にはならなかったんで、一般的には加法定理のほうが使いやすいでしょうね。
そう言えば、もう一つ導いた式がありましたね。
これでcos15˚を求めるとどうなるでしょう。
分母はどうにか4に出来ますが、分子には三乗根の二重根号が出てきますし、中身は複素数です。
ちょっと暴走しすぎました。
この記事は、基礎編なので、このへんでやめておいたほうが良さそうですね。
これくらい基礎をやっておけば、他の記事も読み進めることが出来るようになればいいなぁ、という次第です。
さて、過去の記事で、テキストのみで数式を書いていたところを、ちょこちょこTeXに直していくかな。
↧
三角関数 -基礎編-
↧