午後のひとときに、図形問題を作成したので、解いてみる。
問題
円の中心をOとする四分円AOBがあり、AO上の点Pと、弧AB上の点Qと、点Bとを直線で結んだところ、∠PQB=90˚、PQ=119cm、QB=120cmであった。
APの長さを求めよ。
シンキングタ~イム
さて、毎回毎回言っている図形問題を解くときの鍵は補助線である。
今回もどこに補助線を引くのがベストなのかという話し。
鉄則から言えば、PB、OQだろうが、余計なものを引くのは出来ることなら混乱するので避けたい。
まず、補助線を引く前にちょっとイメージだけを考えてみる。
補助線PBを引いたとして、AOを軸として、BをB'の位置に反転させてみる。
∠PQBが直角ということより、直径の円周角は90˚なので、線分QPと線分PB'は同一直線上にあることが解ります。
つまり、今回引くべき補助線はPBということです。
OQを引きたい気持ちは解らなくもないが、今回は角度を求める問題ではないし、その補助線で解ることはとりあえず何一つないのである。
PBの長さをピタゴラスの定理で求めてみると、
√1192+1202=√14161+14400=√28561=169
QB'の長さは、
119+169=288
直径であるBB'の長さをピタゴラスの定理で求めてみると、
√2882+1202=√82944+14400=√97344=312
半径は、
312÷2=156
もう一回、ピタゴラスの定理を使ってOPを求めても良いんだけれども、もう飽きたので、
比で求めましょうかね。
⊿QB'B∽⊿OBP
なので、
288:120=156:OP
外項の積と内項の積は等しいので、
288✕OP=120✕156
OP=120✕156÷288=65
求めたいのはAPなので、
156-65=91
答え 91cm
中学生ならば難なく解ける問題ですね。
小学生でも、ピタゴラスの定理を知らなくとも、直角三角形の求めたい辺が解らなくても、残りの2辺から求めることは可能である。
直角三角形の長辺を外側に、4枚をつなげると、外に大きな正方形、内側に小さな正方形が出来、解っている2辺から残りの辺の長さを面積を使って求めることが出来ます。
ただし、円周角の定理を知らないので、そこがネックになってくるかとは思うので、今回の問題は小学生にはちょっと厳しいかとは思う。
あと、169とか出てきたら、13✕13だと気がついて、半径の156も12✕13だということに気がつくと、5:12:13のピタゴラス三角形だとピンときて、5✕13=65と安直に答えを出すことも出来る。
119:120:169も覚えておけとは言わないが、結構覚えやすいほうかもしれないな。
119と120は差が1なので、互いに素ですから、原始ピタゴラス三角形なんですね。
ではでは
