午後のひとときに、高校レベルであろう図形問題を解いてみる。
正三角形ABCを図のように、頂点Aを辺BC上の点と重なるように折り返したところ、
三角形DBCの面積は100cm2、三角形FECの面積は64cm2であった。
三角形DEFの面積を求めよ。
高校レベルの数学としたのは、私が解いたときに、高校レベルの数学の知識を使ったからに過ぎません。
シンキングタ~イム
まずは、図から解ることを考えてみます。
⊿ABCは正三角形より、3内角はいずれも60˚、
∠DAFを折り返した∠DEFも60˚であり、点Eは線分BC上の点より、
∠BED+60˚+∠FEC=180˚
三角形の内角の和も180˚より、
∠BED=∠CFE
∠FEC=∠EDB
となり、
⊿DBC∽⊿ECF
ということが解る。
示された面積に着目すると、
⊿DBC:⊿ECF=100:64
より、辺の比は平方根となり、
5:4
となる。
ここまでは良いだろうか?
辺の長さが一つも示されていませんので、
出来るだけ少ない変数で表すことを考える。
三角形だからと、3変数で考えると、かなり遠回りすることになるであろう。
求めたい三角形の面積の60˚を挟む辺を、先の辺の比の5:4から、それぞれ、
DE=DA=5x
EF=AF=4x
として、
BE=5y
CF=4y
とすると、
⊿ABCは正三角形より、
CF+FA=AD+DB=BE+EC
であるから、
EC=4x-y
DB=4y-x
と、それぞれx、yの2変数で示せた。
三角形の面積を求める方法はいろいろとあるが、
今回はいずれも内角60˚を含む三角形であることから、
二辺狭角から求めるのが無難であろう。
S= | a・b・sin(θ) 2 |
sin(60˚)= | √3 2 |
求めたい⊿DEFの面積は、
S= | 5x・4x・sin(60˚) 2 | =5√3x2 |
ここで、60˚を挟む辺のxの係数が4で等しい⊿ECFに着目し、余弦定理を適用すると、
(4x)2=(4x-y)2+(4y)2-2・(4x-y)・4y・cos(60˚)
16x2=16x2-8xy+y2+16y2-16xy+4y2
x2が相殺(そうさい)され、
21y2-24xy=0
3y(7y-8x)=0
y>0より、
7y-8x=0
8x=7y
と、xとyの比が求まる。
もし、⊿DBEの方でやってしまうと、
(5x)2=(4y-x)2+(5y)2-2・(4y-x)・5y・cos(60˚)
25x2=16y2-8xy+x2+25y2-20y2+5xy
24x2+3xy-21y2=0
8x2+xy-7y2=0
となって、先のよりちょっと面倒な因数分解が出てきて、
(x+y)(8x-7y)=0
となって、
x+y>0より、
8x-7y=0
8x=7y
と、同様の結果が出せるが、どちらが簡単なのかを瞬時に選べるかというところだろうか。
正三角形ABCの辺の長さは等しいので、どれでも良いのだが、辺CAより、
4x+4y=4x+4・ | 8 7 | x= | 28 7 | x+ | 32 7 | x= | 60 7 | x |
と1変数で示せました。
ここから正三角形の面積を求めると、
60 7 | x・ | 60 7 | x・ | sin(60˚) 2 | = | 900√3 49 | x2 |
また、別の方法で、それぞれの三角形の面積の和から、
100+64+2・5√3x2=164+10√3x2
これらを等号で結んで、
900√3 49 | x2=164+10√3x2 |
900√3 49 | x2-10√3x2=164 |
900√3x2-49・10√3x2=164・49
410√3x2=164・49
左辺を求めたい面積Sにするため、両辺を82で割ると、
5√3x2=98
答え 98cm2
他にも解法はあるかと思うので、別の解法や、解らない点などがありましたら、コメントにてお待ちしております。
ではでは