午後のひとときに、図形問題を解いてみる。
問題
上図のように、長方形ABCDに台形EFGHが内接している。
AH=6cm、EB=6cm、FC=10cm、DG=4cm、EH//FG、台形EFGHの面積=64cm2のとき、
HDの長さを求めよ。
ひさびさの図形問題の出題です。
中学受験問題らしいのですが、小学校の算数の知識だけで解けるのでしょうか。
さて、どうなんでしょうかね。
シンキングタ~イム
では、解いてみましょうか。
まず、ABCDが長方形で、EH//FGなので、⊿AEHと⊿CGFは相似になります。
それは、線分EHと線分FGを伸ばして、#の字が出来たら、錯角、同位角、対頂角の関係から導くことが出来ますね。
AE:CG=3:5
外項の積と内項の積は等しいので、
3×CG=5×AE
CG=(5/3)×AE
AB=DCなので、
AE+6=CG+4
これらより、
AE+6=(5/3)×AE+4
6-4=(5/3)×AE-AE
2=(2/3)×AE
AE=3
CG=5
ということがわかります。
ここまでは、おそらく皆さん導けたのではないでしょうか。
さて、鉄則の補助線を引きましょう。
EG、HFをそれぞれ直線で結び、交点をIとします。
これは鉄則の一つで、接点同士を結ぶということです。
結んでみたものの、ここで手詰まりとなってしまった人もいることでしょう。
⊿IEHと⊿IGFは相似となって、
EH:FG=3:5より、面積比は、
⊿IHE:⊿IFG=3×3:5×5=9:25
ということになります。
続いて、⊿EFHに着目して、底辺をFHとすると、
HI:IF=3:5
であり、高さは共通であるから、面積比も同様に3:5となり、
面積比において、⊿IHE=9としているので、
⊿IHE:⊿IEF=9:15
同様に、⊿HEGに着目して、底辺をEGとすると、
EI:IG=3:5
であり、高さは共通であるから、面積比は、
⊿IHE:⊿IGH=9:15
それぞれの面積比を足し合わせると、
9+15+15+25=64
となり、実際の面積と等しいので、面積比がそのまま面積となります。
さて、ここまでたどり着けた人もいることでしょうが、ここから手詰まりになってしまった人もいることでしょう。
というわけで、新たな補助線を引きます。
長方形AEJH、長方形CGKFを描きます。
これも、補助線の鉄則の一つで、平行線を引いてみるということですね。
⊿JHEの面積は9cm2と⊿IHEと等しく、
底辺がHEで共通なことより、
高さが等しいということとなり、
EH//IJ
同様に、
⊿KFGの面積は25cm2と⊿IFGと等しく、
底辺がFGで共通なことより、
高さが等しいということとなり、
FG//KI
題意の、
EH//FG
より、
Iは線分KJ上の点であり、
EH//FG//KJ
となります。
更に補助線を引いてみます。
J、Kを頂点として、先の長方形の辺と平行に、長方形を描くと、
高さは、
DG-AE=4-3=1
となって、幅は、
AE:AH=3:6=1:2
CG:CF=5:10=1:2
より、2と求まる。
よって、求めたいHDの長さは、
FC-2=10-2=8
答え 8cm
いかがでしたでしょうか。
なかなか骨のある問題でしたね。
錯角などは小4、相似や比は6年で習うらしいので、小学生にも解けるということになるのでしょうか。
面積比は小学校ではやらないかもしれないが、比を習っているから、習っていると考えても良いのかな?
まぁ、文字式を習っていないといっても、□とか△を使って同じことをやるので、知識として応用出来るかって話しになるのかな。
大人の人は解けましたか?
数学なんて要らない、算数だけで充分だ!
と言っている賢い大人の人は、当然解けましたよね。
ではでは
↧
長方形に内接する台形
↧