午後のひとときに、正角四角形問題について書いてみる。
このブログでも何度もいろいろな切り口で書いてきてはいますが、今一度事細かく書いてみようかと思う。
まずは、ラングレーの問題。
ラングレーの出題した問題は、
∠ABD=20˚
∠DBC=60˚
∠ACB=50˚
∠ACD=30˚
となっており、
∠ADBを求める問題のことである。
これらの角度は、これでなければいけないわけではなく、与えられる角度と答えの角度が度数法において整数であることが保証されるのであれば、特に問題はない。
凧に見えることから、フランクリンの凧。
フランクリンはフランクリン・ルーズベルトのことだと思われ、彼が凧を使った実験をしたことに由来していると思われるが、数学のこの問題とは関係は、凧ということだけに尽きると思われる。
他にも、角度が度数法の自然数で与えられることから、正角四角形問題とも呼ばれる。
私は数学屋であり、サンデープログラマーでもあるので、正角四角形問題がどれくらい存在して、それらはどのような解法で解けるのかという分類をしていましたが、数が膨大なので、なかなか進みません。
そんなとき、外心3つ法なる解法の存在を知ることとなるのですが、これが難解でなかなか理解出来ずにいて、しばらく正角四角形問題から離れていました。
最近、とあるコミュニティで正角四角形問題が取り上げられ、外心3つ法の解法の流れを教えてくれる方がいまして、まだ完璧に理解してはいませんが、少しずつではありますが理解が深まりました。
まず、正角四角形問題において、四角形が対角線で分割され、8つの三角形が出来る。
上図の点を例にすると、
⊿ABCの外心をP
⊿BCDの外心をQ
⊿PQCの外心をR
とすると、
PR=QR=CRと3つの線分の長さは等しくなります。
Pは⊿ABCの外心のため、
AP=BP=CPであるから、
⊿PRC≡⊿PSAとなるように、点Sを
同様に、
Qは⊿BCDの外心のため、
BQ=CQ=DQであるから、
⊿QRC≡⊿QTDとなるように、点Tを
それぞれ設定します。
これにより、
AS=SP=PR=RQ=QT=TD
という長さが等しい線分が出来、これをベクトルと見れば、
ベクトルADということである。
また、これらの6つの線分は、BCとの成す角度が、
二等辺三角形の性質や三角形の内角の和などから求めることが出来ます。
これらの6つの線分を平行移動したり、反転したり、幾何的な操作をすることで、最終的に解が得られます。
なぜ、必ず求まるのかということについて、ガギとなるのが、
ガロア理論
トラバース測量
とのことです。
ガロア理論は初等幾何の範囲ではないのですが、すべての正角四角形問題が初等幾何で求めることが出来るということの証明には必要なようです。
また、トラバース測量(多角測量)は、幾何的な操作の1つです。
もっと理解が深まったら、Javascript+HTML5で、いかなる正角四角形問題も、外心3つ法で解くプログラムを作ってみたいなと思います。
ではでは