午後のひとときに、デュードニーのパズルを解く上で、重要な定理について、ちょっと掘り下げてみる。
デュードニーのパズルを解く上で、ボヤイの定理というものがあることを知った。
簡単に説明すると、
いかなる多角形も、有限個のピースに分割して組み替えることで、同じ面積の正方形にすることが出来る。
というもので、このパズルの有効性を示しているような定理です。
この定理を多角形ではなく、正n角形と狭い範囲に限って考えてみようというのが今回の趣旨です。
例えば、まだ私の中で解けていない正七角形から正方形にするには、どういう工程を踏めばよいのかということを考えてみる。
手順を正確に図示してみました。
赤線や青線が切断する場所で、青線は長さが1の線分です。
まず、面積1の正n角形があって、重心から各頂点へ線を引き、n個の二等辺三角形に分割します。
分割された二等辺三角形を互い違いに組み替えると、
nが奇数の場合、等脚台形
nが偶数の場合、平行四辺形
に組み替えることが出来ます。
等脚台形の場合、
両端の脚の中点から垂線を下ろして分割し、組み替えることで長方形に出来、更に中線で分割して、2段重ねにします。
平行四辺形の場合、
方端の鈍角の頂点から垂線を下ろして分割し、組み替えることで長方形に出来、更に中線で分割して、2段重ねにします。
すると、図のように幅は正方形の1辺の長さである1より短く、高さは1より長く、対角線は√2よりも長い長方形に組み替えることが出来ました。
長方形の頂点から、長さ1を取ったコンパスと、定規を使って、青線のような直交線を引くことが可能となり、青線の通り分割して、組み替えることで、正方形へ組み替えること出来ます。
この操作で、いかなる正n角形も正方形に組み替えることが出来ることが証明されました。
悩んでいた正七角形についても1つの解を導けたとも言えます。
各正n角形については、Excelにて、計算式と値を示しておきます。
仰角は、長方形の幅に対する青線の仰角(ラジアン)です。
n=3、つまり正三角形のときは、幅>高さですので、θ=arccos(h)という計算になります。
当然ですが、いずれのnにおいても、wh=1となります。
恐らく、もっと簡単な証明は、長方形に出来た段階で、長方形の面積=正方形の面積より、
長方形の高さと幅の積が1より、正n角形が円でないかぎり、長方形の高さも幅も超越数ではなく、代数的数であることを示しているので、有限個のピースの分割で、正方形に組み替えることが出来る。ということだと考えます。
これは、n≧4において、必ず成立してしまう、一般項というか、自明な解というか、正n角形におけるボヤイの定理を証明したにすぎません。
このパズルの本質として、ピース数を出来る限り減らせるか、少なければ少ないほど美しいというところが重要なことなので、今回の方法における17ピースという解では、私としてはまだまだ納得が行かないというところでもあります。
せめて、他とそれほど大差のない10ピース未満くらいに収まってくれると良いのですが、ここが難しいところだと思います。
分割して組み替えることは出来たが、納得出来るピース数になるまで、まだ更新は控えますが、この図も、そろそろ更新したいところではありますね。
ではでは