Quantcast
Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5376

ある条件を満たす4桁の自然数の総和

$
0
0

午後のひとときに、数学の問題を解いてみる。


問題
4桁の自然数n=1000a+100b+10c+dがある。
ab=10c+dを満たす、nの総和を求めよ。


シンキングタ~イム


Excelとかでやれば簡単ですが、手計算で求めることは出来るのでしょうか。

一見すると難しいように見えますが、こういう問題は困難を分割することで、解決することが出来ます。

aとb、cとdを別々のこととして考えます。

まずは、aとbを考えてみます。

a、b、c、dは1桁の整数です。
1桁同士の掛け算は、最大でも2桁にしかなりませせん。
これは九九の表からも解るかと思います。
nは4桁の自然数ということなので、aに0は含みません。
これらの条件のaとbの組み合わせはすべて問題なく存在するので、
1000a+100bの総和は、
1000+1100+1200+…+9700+9800+9900
といった等差数列の和として表わせ、
(1000+9900)×(99-10+1)/2=10900×90/2=490500
と求まります。

続いて、cとdですが、こちらも九九の表を思い浮かべて、以下のように区切ります。
 

123456789
24681012141618
369121518212427
4812162024283236
51015202530354045
61218243036424854
71421283542495663
81624324048566472
91827364554637281


それぞれのエリアの総和は、
1
2+4+2
3+6+9+6+3
4+8+12+16+12+8+4

というように並んでいます。
角に来る数と残りに着目すると、
k段目の角に来る数はk2
縦の和や横の和は、等比数列の和なので、
(k+k2)×k/2
これらから、
((k+k2)×k/2)×2-k2
=(k+k2)×k-k2
=k2+k3-k2
=k3
よって、全体の総和は、

9
Σ
k=1
k3
9×(9+1)
2

2
 
=452=2025

と求まります。

故に
490500+2025=492525

答え 492525

解ってしまえば、そこまで難しくは無い問題かと思います。
九九の表の和とか、kの段の和のように考えると、かなり面倒ですが、正方形を広げていくように考えれば、k3の和だということに辿り着けます。

物事をいろいろな方向、いろいろな切り口で見ると面白い性質が隠れていたりするものです。


ではでは

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5376

Trending Articles