午後のひとときに、日常にあふれる倍率とかパーセントとかに付いて、思うところがあったので書いてみたい。
よく見かけるのが値引きだろうか。
2割引きとか、20%引き、とか割合で書いたり、100分率で書いたりしますよね。
他にも、3割増とか、30%増とか、1.5倍とか、量が増えたときに使われたりします。
また、コピー機による拡大縮小とかも、%表示されていたりします。
ここで、神戸国際大学付属の問題を例に考えてみる。
問題
ある地図を80%の倍率で縮小した。
元の地図と同じにするには、
何%の倍率で拡大すればよいか。
答えは125%なのだが、この計算はそれほど難しくなくて、
80/100倍したのだから、逆数の100/80倍すれば良いので、
100÷80=12.5
100分率なので、100倍して、
12.5×100=125
答え 125%
まぁ、問題の解釈や計算方法はこれでいいのだが、地図を80%に縮小するとは、何が80%に縮小されるのかということ。
面積なのか、辺の長さなのか、このあたりを蔑ろにしているから、コピー機の倍率とかがピンと来ないでいる人が多いのかと思う。
ここで、我々50代の男子には解りやすいものを使って解決していこうかと思う。
それはガンプラです。
50代の男性ならば、1つや2つ作ったことがある人が多いのではないだろうか。
なんで、ガンプラが理解度を増す道具になるかというと、ガンプラはスケールモデルだからです。
設定資料などによると、ガンダムは全長18mとなっています。
初代のガンプラでは、1/144、1/100、1/60と3つのスケールモデルがありました。
1/144ガンダムは約12.5cm
1/100ガンダムは約18cm
1/60ガンダムは約30cm
となっておりました。
18mをcmに換算すると、1800cm
1800×1/144=12.5
1800×1/100=18
1800×1/60=30
ということで、ガンプラのスケールは、体積比でも、面積比でもなく、全長つまり長さの比なのです。
144が122、100が102だったりと、変に2乗が出たりするので、勘違いしてしまいそうですが、ちゃんと計算すれば、辺の比率だと解るかと思います。
さて、ガンダムやガンプラは3次元ですが、スケールは全長、つまり長さに対する倍率です。
先の問題は2次元ですが、これも辺に対する倍率と考えるのが一般的かと思われます。
但し、辺の倍率であろうが、面積の倍率であろうが、立式すると同じ式になってしまうので、答えも同じですが、頭の中では勘違いを起こしている可能性が十分にあるので、そこは注意が必要だということです。
ガンプラなんてしらねーよ、と言われたら、現実世界ならばコピー機でしょうか。
昨今のコピー機での拡大縮小は、用紙サイズから用紙サイズというような設定がデフォルトになっているかと思います。
A4からA5へとか、A4からB5へというような感じです。
これはこれで需要は高いので便利ですが、微妙なサイズ変換には対応出来ていませんので、倍率モードに変更することが可能となっているものもあるでしょう。
そこで出てくる倍率には、
1.414倍とか、141.4%とか、
0.7071倍とか、70.71%とか、
1.225倍とか、122.5%とか、
0.8165倍とか、81.65%とか、
変な倍率が表示されたりすることでしょう。
これは、用紙の短辺と長辺の比や、AとBの辺の比によるものです。
詳しくは、
この記事をご確認ください。
さて、一般的には辺の比率で考えるのが良いが、全てにおいて辺の比が便利かというと、そうでもありません。
面積比が便利なものもあれば、体積比や容積比が便利なものもあります。
先のコピー機であれば、
A4からA5へは、面積比であれば、50%に縮小<
A5からA4へは、面積比であれば、200%の拡大と、
きりの良い数値になることでしょう。
例えば、車の燃料とか、もし辺の比率であったならば、タンクの形状とか変な想像をしてしまうことでしょう。
容積比として考えるほうが楽ですよね。
但し、先の数学の問題は、それぞれの辺の長さが80%と短くなったものを、125%長くして元に戻すという、長さに対しての比率だということを、頭の片隅に入れて置かないと、思わぬところで躓きますので、念頭においといてください。
ではでは