午後のひとときに、数学の問題を解いてみる。
問題
log2(3)の小数第一位を求めよ。
シンキングタ~イム
この手の問題って、但し書きで、log10(2)とかlog10(3)とかの値が示されていることが多いかと思うのですが、それが無いというのがこの問題の難しいところでもあり、面白いところでもある。
もし、log10(2)とlog10(3)の値が示されていたとしたら、
log2(3) = log10(3)/log10(2)
という計算で求まるということは解るだろう。
そもそもlogの定義から考えると、
x = log2(3)
2x = 3
つまり、2を何乗したら3になる指数を求めよということなので、不等式で挟み撃ちすると、
21 < 3 < 22
より、xは1より大きくて、2より小さいことが解りますよね。
あとは、小数第一位をどうやって求めるかという話しです。
指数が小数では扱いにくいので、指数を有理数、
つまり分母分子が整数の分数として考えるほうが、楽だという発想になります。
2b/a < 3 < 2d/c
整数a, b, c, dで適当な値を考えて挟み撃ち出来ると良いですね。
まずは、
2b/a < 3
を考えてみましょう。
両辺をa乗します。
2b < 3a
この不等式が成り立って、できるだけ簡単な整数a, bは、
a = 2, b = 3でどうでしょうか。
23 < 32
8 < 9
で成り立ちますね。
3/2 = 1.5より、
1.5よりは大きいことが解ります。
続いて、
3 < 2d/c
d/c = 1.6であれば、これで終わるので試してみる。
1.6 = 8/5
同様に両辺をc乗すると、
3c < 2d
c = 5, d = 8を代入すると、
35 < 28
243 < 256
で成り立つ。
これらより、
21.5 < 3 < 21.6
となり、
log2(3)の小数第一位は5と求まる。
答え 5
これは出来すぎた良問ですね。
他の値で、ここまであっさりと解けるのを探すのは難しいくらいではなかろうか。
ではでは