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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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3辺が整数の直角三角形の面積が6の倍数であることを示せ

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午後のひとときに、数学の問題を解いてみる。


問題
3辺が整数の直角三角形の面積が6の倍数であることを示せ。


シンキングタ~イム


ピタゴラス三角形の研究をしていた私に、この問題ですか。

まず、3辺が整数の直角三角形から導かれる式は、
a2+b2 = c2
この三平方の定理しかないでしょう。
ここから、面積が6の倍数ということで、
面積をSとすると、
S = ab/2
両辺を2倍すると、
2S = ab
となって、abが12の倍数であることを示せれば良いことが解ります。

12を素因数分解すると、
12 = 22・3
ということから、a、bのどちらか一方は3の倍数であることを示したい。

a、bともに3の倍数でないと仮定すると、
3を法として、xが0、1、2の場合を考えると、
x1 0 1 2 (mod 3)
x2 0 1 1 (mod 3)
となって、
a、bともに3の倍数でないと、
a2、b2ともにmod 3のもとでは1となり、c2が2となり矛盾する。
背理法により、
a、bのどちらか一方が3の倍数である。

続いて、a、bのどちらか一方は4の倍数であることを示したい。

a、bともに4の倍数でないと仮定する。

8を法として、xが0、1、2、3、4、5、6、7の場合を考えると、
x1 0 1 2 3 4 5 6 7 (mod 8)
x2 0 1 4 1 0 1 4 1 (mod 8)
となって、
a2+b2は、1+1、1+4、4+1、4+4のいずれかとなる。
a、bともに4の倍数ではなくとも2の倍数であれば、4+4≡0 (mod 8)となり成り立つが、それ以外はc2が2や5となって矛盾する。
背理法により、
a、bのどちらか一方が4の倍数であるか、a、bともに2の倍数である。

これらより、
abは12の倍数であり、
三角形の面積ab/2は6の倍数であることが示された。
Q.E.D.



ではでは

 

 


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