午後のひとときに、算数パズルを解説してみる。
電卓があります。
あなたの好きな1桁の数字を入力し、
[×]を押して、
12345679を入力して、
[×]を押して、私に電卓を渡してください。
あなたの好きな1桁の数字を、
ボタン2つを押すことで調べてみます。
9を押して、[=]を押す。
あなたの好きな1桁の数字が9個並んだ値が示されます。
こういった算数や数学のマジックというかトリックがあります。
ここに登場する12345679という値。
なんで8が抜けているのか、
そういうことに疑問を持ったことはなかろうか。
これについて、解説してみようかと思う。
まず、遡って考えてみましょう。
最後に9桁の同じ数が表示されています。
今回のマジックは、
例えば好きな数が7だとすると、
7×12345679=86419753
という数字が表示された状態で、
マジシャンに電卓が返還されます。
86419753×9=777777777
という結果が示されます。
裏を返せば、
111111111÷12345679=9
ということもあり、
111111111÷9=12345679
ということでもあります。
なぜ、8が抜けているのかという疑問ですが、
少ない桁から見ていくと、法則が見えてきます。
以下、{}は連文節として、{}内の数値が繰り返されることを意味しています。
1/9=0.{1}
11/9=1.{2}
111/9=12.{3}
1111/9=123.{4}
11111/9=1234.{5}
111111/9=12345.{6}
1111111/9=123456.{7}
11111111/9=1234567.{8}
111111111/9=12345678.{9}=12345679=12345679.{0}
1111111111/9=123456790.{1}
11111111111/9=1234567901.{2}
11111111111/9=12345679012.{3}
…
これらから解るように、8は有ったのですが、
0.{9}が繰り上がって、8が9になってしまったのです。
これが要因です。
0.{9}=1だということなんですが、これい付いては、
111111111/9=12345679
からも解るかとは思いますが、8が抜けた要因までは解りにくいということですね。
因みに、同じ数がn個続く数の事をレピュニット数と呼び、
1がn個続くレピュニット数は、
R[n] = (10n-1)/9
という計算式で求めることが出来、
1≦a≦9の自然数aを掛けることで、
a・R[n] = a・(10n-1)/9
とすることが出来ます。
同じ数がn個続くということは、このレピュニット数の仕組みを利用しているということでもあります。
算数マジック、数学マジックも、私のブログでトリックというネタバレになってしまいますが、紹介していければと思います。
ではでは