a, b, cは正の実数、x, yは実数のとき、
a・sin(x)+b・sin(x) a・cos(y)+b・cos(y)+a+b+c |
の最大値、最小値を求めよ。 |
シンキングタ~イム
最大値、最小値を求めるというと、微分するということを思い浮かべますが、
この式を微分する気にはなりません。
さて、どうやって解きましょうか。
実は、この問題、図形問題として解くのです。
P(-a・cos(x), -a・sin(x))
Q(b・cos(y)+a+b+c, b・sin(y))
という円周上の動点P、Qとして考え、PQを通る直線の傾きとして考えます。
図にすると、このようになります。
点Pは、原点を中心とする半径aの円の円周上の点。
点Qは、点A(a+b+c, 0)を中心とする半径bの円の円周上の点。
点P、Qを通る直線ということです。
最大値とは、傾きが最大ということなので、
⊿OPBと⊿AQBは相似より、
OB+BA = a+b+c
OB:BA = a:b
となり、
OB = a(a+b+c)/(a+b)
と求まり、
三平方の定理より、
PB = √OB2-a2
= √a2(a+b+c)2/(a+b)2-a2
= a√(a+b+c)2/(a+b)2-1
傾きはtanなので、
OP/PB = a/(a√(a+b+c)2/(a+b)2-1)
= 1/√(a+b+c)2/(a+b)2-1
= √(a+b)2/((a+b+c)2-(a+b)2)
= (a+b)/√((a+b+c)2-(a+b)2)
と求まり、最小値は-1を掛ければよい。
答え
最大値は(a+b)/√((a+b+c)2-(a+b)2)
最小値は-(a+b)/√((a+b+c)2-(a+b)2)
微分を使わずに解けましたね。
ではでは