午後のひとときに、図形問題を算数の範囲で解いてみる。
図のように、半径10cmの1/4円と、直角三角形があるとき、
色付きの部分の面積を算数の範囲で求めよ。
シンキングタ~イム
算数の範囲とはなんだろうか。
円周率は習うが、数の範囲が有理数であり、無理数などは習わないということ。
つまり、1/4円の面積は円周率を3.14とすることで求めることは出来るが、
直角二等辺三角形の三角定規の面積は求められれても、斜辺の長さは求められないし、
30˚、60˚、90˚の三角定規の斜辺と短辺の比は解っても、面積を求めることは出来ない。
これらを踏まえて、問題を解くのだが、図形問題であるから、的確な補助線を引くことが重要である。
今回の補助線は、ODです。
まぁ、これは間違いないでしょうね。
三角形AOCは、30˚、60˚、90˚の直角三角形であるから、
AO:AC=1:2
ODは1/4円OADの半径であるから、10cm
乱暴ではあるが、三角形AODは正三角形である。
これより、
AD、DCも共に10cmとなり、
三角形AODと三角形DOCは、底辺と高さが等しいので面積が等しい。
左の色付き部分は、
半径10cmの60˚の扇形から、
1辺が10cmの正三角形を引いたもの。
右の色付き部分は、
30˚、120˚、30˚、2斜辺の長さが10cmの二等辺三角形から、
半径10cmの30˚の扇形を引いたもの。
ということになるが、
これらの正三角形や二等辺三角形の面積は、小学生では求めることが出来ないが、面積が等しいので、
色付きの部分は、
半径10cmの60˚の扇形から、半径10cmの30˚の扇形を引いたものと等しい。
よって、
求める面積は、半径10cmの30˚の扇形の面積であり、
10×10×3.14×30÷360=314/12=157/6
答え 157/6cm2
さて、三角形AODが正三角形であるというのが、ちょっと乱暴でしたが、面積を求めることが出来ました。
中学生になって、三平方の定理や無理数を学ぶと、これらの三角形の面積を求めることが出来るようになり、また円周率もπを使うことになるだろう。
新しい概念や便利な道具を手に入れると、これらがなかった時代のことを忘れてしまいがちだが、知らなかった頃があって、それでも解くことが出来たというのは重要なことだと思います。
ではでは