午後のひとときに、チョコレートケーキの三等分問題を考える。
昨日と同じ問題かと思いきや、
問題
それぞれのチョコレートコーティングケーキを、ケーキの体積はもとより、上面と側面のチョコレートの表面積も等しく、三等分する方法を考えよ。
ただし、カットは2回しか行えないものとする。
シンキングタ~イム
今回は2回しかカット出来ないという縛りを設けてみました。
なぞなぞならば、
・ケーキを2回カットして三等分する。
・1人殺して、ケーキを二等分する。
・2人殺して、ケーキを独り占めする。
という三通りの解があるが、
数学なので、ケーキを2回カットすることで三等分することを考える。
それでは、一つずつやっていきましょう。
まず、一番単純な15cm、15cm、7cmの四角柱です。
とりあえず、3個中2個が合同(ただし、鏡像体)なものになるように分割するものを描いてみました。
カットの仕方は上図の通りである。
チョコレートの表面積は、
15×15+7×60=645
1個分のケーキのチョコレートの表面積は、
645/3=215
と求まります。
続いて、体積を考えると、
15×15×7=1575
1個分のケーキの体積は、
1575/3=525
最初の斜めに切るときの高さの中点、つまり軸を考える。
表面積はおいておいて、体積だけで考えれば、
15÷3=5
つまり、奥から5cmのところでカットすれば良い。
そうすると、
上面のチョコレートは、
5×15=75
側面のチョコレートは、
7×(5+15+5)=7×25=175
となるが、先程の軸で回転したとすると、側面のチョコレートは台形となるが、面積は変わりません。
つまり、面積を変えることが出来るのは上面だけということで、
215-175=40
と上面の面積が求まり、
1辺が15cmより、
40/15=8/3
と上面のチョコレートの1辺の長さが求まりました。
下面の1辺の長さは、
5+(5-8/3)=10-8/3=22/3
となります。
22/3<15/2なので、
手前側も同じ形でカットすることは可能ですが、残ったケーキは不安定すぎますねw。
というわけで、図のようなカットを示しました。
続いては、12cm、18cm、7cmの直方体にしましょうか。
考えやすいように、今回も切断後の3個中2個が合同(鏡像体)となるようなカットの仕方です。
1個分のチョコレートの表面積は、
(12×18+7×60)÷3=636/3=212
1個分のケーキの体積は、
(12×18×7)÷3=1512/3=504
右奥のチョコレートの面積は、
7×(2×6+12)=168
上面の面積は、
212-168=44
12じゃないもう一方の辺の長さは、
44÷12=44/12=11/3
下面は、
2×6-11/3=12-11/3=25/3
と求まります。
続いては、10cm、20cm、7cmの直方体にしましょうか。
1個分のチョコレートの表面積は、
(10×20+7×60)÷3=620/3
1個分のケーキの体積は、
(10×20×7)÷3=1400/3
右奥のチョコレートの面積は、
(2×20/3+10)×7=490/3
上面の面積は、
620/3-490/3=130/3
10じゃないもう一方の辺の長さは、
130/3÷10=13/3
下面は、
2×20/3-13/3=9
と求まります。
最後に、8cm、22cm、7cmの直方体です。
1個分のチョコレートの表面積は、
(8×22+7×60)÷3=596/3
1個分のケーキの体積は、
(8×22×7)÷3=1232/3
右奥のチョコレートの面積は、
(2×22/3+8)×7=476/3
上面の面積は、
593/3-476/3=117/3=39
8じゃないもう一方の辺の長さは、
39÷8=39/8
下面は、
2×22/3-39/8=235/24
と求まります。
前回も書きましたが、ここに上げたカットの方法は一例にしかすぎません。
他にも、手を変え品を変え、いろいろな問題が作問されることでしょう。
あと、数学としての問題ですので、実際は表面のチョコレートは厚みがあるので、チョコレート体積が正確に等しく分けられるわけではないことはご了承ください。
ではでは