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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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Microsoftの入社試験

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午後のひとときに、入社試験の考察をしてみる。

ネットには、Microsoft(マイクロソフト)の入社試験と言われている問題がある。



こんな問題です。

さて、皆さんはどのように考えますか?


シンキングタ~イム


皆さん、何らかの答えは出ましたでしょうか?

それでは、私の考察を示します。
これが絶対無二の正解ということではありませんので、誤解のないように。


解答1)
まず、ぱっと数字だけを見て、底辺×高さ÷2で、
10×6÷2=30
答え 30

これは、一見正しいように見えるが、この解答ではMicrosoftに入社することは出来ないだろう。

解答2)
円の直径をAB = 10として、円周角ACBを求めると、90˚になるが、高さCHは最大でも半径の5である。
つまり、高さCHは5を超えることは無い。
答え こんな三角形は存在しない。

この解答2が模範解答として紹介されることが多い。
このことに、多少なりとも違和感を抱いている。

Microsoftは、こんなアプローチによる解答を望んでいるのだろうか。

私自身も数学の問題を作問することがある。
数学の問題には、作者の意図が含まれることが多分にある。

私は、常識に囚われず、物事を柔軟に考える発想を持ち、的確に見極める能力を持つ人材を探している。ということの現れなのかと思える作問だと感じました。

というわけで、問題の本質を変えずに、新たな解を模索することが正解ではないかと考えました。

まず、値を改変してAB = 10から、AB = 8とします。



解答1')
8×6÷2=24
答え24

解答2')
円の直径を8として、円周角は90˚となるが、高さは半径の4を超えることはない。
答え こんな三角形は存在しない。

このように、値を変更したからといって、上記2つの解答の本質は変わっていません。

さて、私はなぜ問題を改変したのでしょうか。
この改変によって、もう一つの解答が考えられるからです。



図のような扁平楕円体の表面上で三角形の面積を考えるということです。

ABは8なので、赤道の長さを8の4倍のe = 32とする。
CHは6なので、子午線の長さを6の4倍のm = 24とする。
点Hは、弧AB上ならばどこであっても、CH = 6となり、
∠ACB = ∠BHC = 90˚ という条件も満たしており、
値が示されていない辺の長さや角度は、最初の図の見た目に囚われる必要はないということです。

何が言いたいかというと、示された事実だけをもとに、図の中でも三角形の底辺の長さと、高さに当たる数字と、2つの角が90˚であるということだけにフォーカスして、他の辺の長さは、それが正しい見た目である必要はないということです。

実際の図形問題でも、図が正確である必要はないですよね。

あとは面積を求めればよい。

x軸上の点Aのx座標をa、y軸上の点Bのy座標をbとして、赤色の円周がe = 32より、
2πa = 2πb = 32
と立式でき、
a = b = 16/π ≈ 5.092958178940651
と容易に求まる。
cについては、a か b のどちらかを使い、緑色の円周がm = 26となるように、解析的に二分法で、
c ≈ 2.274407678627739
と近似的に求まる。

a、b、cが求まったので、
扁平楕円体の表面積sを、
p = 1.6075として、近似式に代入する。
s ≈ {(apbp+bpcp+cpap)/3}1/p ≈ 215.9112990689964

求めたいのは、三角形ABCの面積なので、全体の表面積sの1/8であり、
s/8 ≈ 26.98891238362455

答え 約27


さて、私はABの長さを10から8に変更しました。

もし、AB = 10のままであったならば、
2πa = 2πb =40
a = b = 20/π ≈ 6.366197723675814
となってしまい、AH = BH = CH = 6を超えてしまうため、図のような楕円体を作ることが出来ません。

今後同様の問題を出題するのであれば、私が改変した問題を出題するほうが、人材を選別する指標が増え、より明確な求める人材を確保することが出来るかと考えます。

例えば、お客様から提示された案件があったとして、これは解がありませんと返答するというだけでは、取引が成立せず、有益ではありません。

私は、お客様の案件を少し変更することで、本質は変わらずとも解のあるものとしてご提案しました。
この返答をお客様がどう受け取るかはお客様次第でしょうが、先程の取引が成立しないという状況よりは、確実に進展したと考えます。

場合によっては、AC = 12やそれよりも大きな値をご提案することも出来ますが、お客様の求めている本質からはかけ離れていると考えます。


ここまでが私が考える解答です。

実際問題として、Microsoftはこのような問題を出題したことがあるのかは不明ですが、出題していてもおかしくはありません。

あくまでも私ならこのような解答をするだろうということに過ぎず、入社試験をパスことを保証するものでもありませんので、あしからず。


ではでは

 

 


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