午後のひとときに、数学の問題を解いてみる。
問題
1辺4πの正方形を図のように定規とコンパスで区切った面積比x:y:zをπを使わず示せ。
逆三角関数を使うならば、arccosに統一せよ。
シンキングタ~イム
図形問題といったら的確な補助線。
というわけで、今回の補助線はこれです。
線分DEをE側に延長しBCとの交点をF、ABの中点をMとし、EF、EMを結ぶ。
線分EMで分断されたxをそれぞれx1、x2とする。
∠CDE=α、∠ADE=βとおくと、
∠MAD=∠MED=直角より、
対角の和が180˚となり、
凧形MEDAは円に内接し、
残りの対角の和も
β+∠AME=180˚
となり、
∠BME=βとなる。
各面積に着目すると、
x1=(半径2π、中心角βの扇形の面積)=(2π)2π・β/(2π)=2βπ2
x2=(半径2πの半円-x1)=2π3-4π3・β/(2π)=2π3-2βπ2
x=(半径2πの半円)=(2π)2π/2=2π3
y=(凧形MEDA-x2)=2π×4π-(2π3-2βπ2)=8π2-2π3+2βπ2
=2π2(4-π+β)
γ=(4π)2π・α/(2π)=8απ2
となる。
直角三角形DFCに着目して、
線分FB=FE=tとおくと、
(4π+t)2=(4π)2+(4π-t)2
16π2+8πt+t2=16π2+16π2-8πt+t2
16πt=16π2
t=π
よって、三角形DFCはFC:CD:DF=3:4:5の直角三角形と解り、
α、β、πをそれぞれarccosを使って表すと、
α=arccos(4/5)
β=arccos(3/5)
π=arccos(-1)
となり、
x:y:z=2π3:2π2(4-π+β):8απ2
=π:4-π+β:4α
=arccos(-1):4-arccos(-1)+arccos(3/5):4arccos(4/5)
答え
x:y:z=arccos(-1):4-arccos(-1)+arccos(3/5):4arccos(4/5)
いかがでしたでしょうか。
正方形の辺の長さにπをつかったり、扇形の面積が出てくるのに、πを使わずに表すという縛りを設けるというのは珍しいかと思いますが、度数法を使わず弧度法を使うと、分母の2πが約分されるということですね。
度数法からの脱却という意味で、逆三角関数に慣れると、こんな芸当も出来るということでもあります。
ではでは