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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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正三角形の一辺の長さを求めよ

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午後のひとときに、数学の問題を解いてみる。




問題
⊿ABCは正三角形で、内部に点Pを取ったところ、
PA=4、PB=3、PC=5、となった。
ABの長さを求めよ。


シンキングタ~イム


図形問題です。
的確な補助線を引けるかが、勝負の分かれ道。

今回はどんな補助線を引くことになるのでしょうか。



補助線を引く前に、3つの三角形を色分けしておきます。
Aを軸に緑の三角形を、
Bを軸に青の三角形を、
Cを軸にピンクの三角形を、
それぞれ時計回りに60˚回転させます。



六角形AQBRCSは、三角形ABCの面積の2倍である。 … (1)

続いて、Pと新たな3頂点であるQ、R、Sとを直線で結ぶ。



新たな境界線で出来た形に着目して塗り分けをする。



水色の三角形は、60˚回転させた同辺なので、60˚を夾む二辺の長さが等しく、いずれも正三角形であり、それぞれの正三角形の辺の長さは、3、4、5である。 … (2)
黄色の三角形は、いずれも合同な3:4:5の直角三角形である。 … (3)

(1)、(2)、(3)より、
六角形AQBRCSの面積は、
(3つの正三角形の面積)+(3つの3:4:5の直角三角形の面積)
=(32+42+523/4+3×(3×4)/2=253/2+18
となり、
正三角形ABCの面積は半分の、
(253/2+18)/2=253/4+9
ABの長さを求めたいので、
1辺の長さがxの正三角形の面積は、
x23/4
より、
x2=(253/4+9)×(4/3)=25+123
xは正三角形の1辺の長さなので正より、
x=25+123

答え
25+123


今回の図形問題は、軸で回転、同じ長さのものは合わせてみる、タイルの敷き詰めといったパターンで補助線を引くことでした。
すると、正三角形や、有名な直角三角形が現れて、面積から辺の長さを求めることが出来ました。

例えば、三角形の1辺をx、∠BPC=α、∠CPA=β、∠APB=γとおいて、余弦定理より、
x2=32+52-2・3・5・cos(α)=34-30cos(α)
x2=42+52-2・4・5・cos(β)=41-40cos(β)
x2=32+42-2・3・4・cos(γ)=25-24cos(γ)
これを変形して、 α=acos((34-x2)/30)
β=acos((41-x2)/40)
γ=acos((25-x2)/24)
として、 α+β+γ=2πより、
acos((34-x2)/30)+acos((41-x2)/40)+acos((25-x2)/24)=2π
この方程式をWolframに解かせると、
x=±25+123
と返ってくるので、
xは正三角形の1辺の長さなので正より、
x=25+123
となる。
もし、手計算で計算するとしたら、arctanの加法定理とか使うのだろう?
あまりにも面倒そうなのでやめておく。


x2=(32+42+52)/2+(3+4+5)×3
を解くとか、

x2-50x+193=0
を解くとか、

答えからヒントになりそうな数式をを思い浮かべることは出来る。

これ以外にも解法はあるかとは思いますので、探してみるのも面白いかもしれません。


ではでは

 

 


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