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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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指数と対数の連立方程式を解け

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午後のひとときに、数学の指数と対数の問題を解く。


問題
2x+3y = 43
log2(x)-log3(y) = 1
を踏まえて、以下の問いに答えよ。

問題1
この連立方程式を満たす自然数(x, y)の組を求めよ。

問題2
この連立方程式を満たす正の実数(x, y)は、問題1で求めた自然数の組以外に存在しないことを示せ。


シンキングタ~イム


問題1

自然数の組なので、整数問題ということで、鉄則を発動する。
2x+3y = 43
3yを移項して、
2x = 43-3y
x、yは自然数なので、
2x > 0
左辺が正なので、右辺も正
よって、
43-3y > 0
43 > 3y
となり、yの取りうる範囲は、
1, 2, 3と絞られますので、
yについて場合分けします。
y = 1のとき、
 2x  = 43-3 = 40
 これを満たすxは存在しないので、不適。
y = 2のとき、
 2x  = 43-32 = 34
 これを満たすxは存在しないので、不適。
y = 3のとき、
 2x  = 43-33 = 16
 x = 4
よって、
(x, y) = (4, 3)
log2(x)-log3(y) = 1
に代入すると、
log2(4)-log3(3) = 1
2-1 = 1
1 = 1
となり、
(x, y) = (4, 3)


2xと3yのどちらを移項したほうがよいかという話しですが、2xを右辺に移行したとすると、
43- 2x > 0
となって、xの取りうる範囲が、
1, 2, 3, 4, 5
と、先程のyに比べて多くなってしまいますので、指数を小さくしたいならば、基数が大きいほうが有利ということで、基数が2と3であれば、3の方が大きいので、3yを移行するほうが、より楽だということが解ります。


問題2

自然数解(x, y) = (4, 3)しかないことは、問題1で示しました。
正の実数解(x, y)がこれ以外に存在しないということなので、
x = 4以外の正の実数範囲で場合分けする。
0 < x < 4
4 < x
log2(x)-log3(y) = 1
log3(y)を移項して、
log2(x) = 1+log3(y)
とします。
xの範囲が、0 < x < 4のとき、
 log2(x) < 2となり、
 1+log3(y) < 2
 log3(x) < 2-1 = 1
 yの範囲が、0 < y < 3となり、
 2x+3y < 24+33 = 16+27 = 43
 2x+3y = 43に反するので、不適。
xの範囲が、4 < xのとき、
 log2(x) > 2となり、
 1+log3(y) > 2
 log3(y) > 2-1 = 1
 yの範囲が、3 < yとなり、
 2x+3y > 24+33 = 16+27 = 43
 2x+3y = 43に反するので、不適。
よって、
正の実数(x, y)は(4, 3)しか存在しない。
Q.E.D.


問題2の別解

グラフを書いてみる。



実数のxy平面において、
2x+3y = 43は単調減少関数、
log2(x)-log3(y) = 1は単調増加関数であり、
第一象限において、交点はあっても1点のみ。
(4, 3)が示されている以上、これ以外に交点は存在しない。
Q.E.D.


HTML5+Javascriptでグラフを描けている時点で、この関数がどういうものなのかは理解しました。

お互い、y=の式に変形して、xについて微分、二階微分すれば、増減は解るかと思います。

2x+3y = 43
3y = 43-2x
y・log(3) = log(43-2x)
y・log(3) = log(43)/(log(2x))
y・log(3) = log(43)/(x・log(2))
y = log(43)/(x・log(2)・log(3)) = (log(43)/(log(2)・log(3)))・(1/x)
a = log(43)/(log(2)・log(3))
とおくと、
y = a/x
y' = -a/x2
y'' = a2/x3
となり、
単調減少関数であることが解り、

log2(x)-log3(y) = 1
log3(y) = log2(x)-1
log(y)/log(3) = log(x)/log(2)-1
log(y) = (log(x)/log(2)-1)・log(3) = log2(3)・log(x)-log(3)
X = log2(3)・log(x)-log(3)
とおくと、
log(y) = X
y = eX
微分するまでもなく、単調増加関数である。


さて、プログラミングにおいて、X-Y平面にプロットするには、
y = f(x)
x = f(y)
どちらかに変形して、右辺の関数に値を入れていくという形になるかと思う。
つまり、プログラミングをするならば、
立式と式変形が出来ることが、ある程度出来る必要性があるということになり、どちらかといえば計算能力はコンピュータに任せるという形になるかと思います。


ではでは

 

 


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