午後のひとときに、数学の問題を考えてみよう。
問題
1辺が1の正三角形を2等分する際、
最短の境界線を求めよ。
シンキングタ~イム
皆さん、どんな境界線を引かれましたでしょうか。
おおよそ考えられる線を引いてみました。
赤線、緑線、青線、どれを引きましたか?
赤線を引いた貴方。
単純が一番正しい。
時には、そういう場合もあるでしょう。
1辺が1の正三角形なので、赤線hは、
h = √3/2≒0.86602540378443864676372317075294
緑線を引いた貴方。
正三角形の面積を半分にするのだから、片方は正三角形。
なかなか良いところを突いてます。
元の面積は、
√3/4
これの半分で、
√3/8
これを面積とする正三角形の1辺の長さxは、
x/2・x√3/2 = √3/8
x = 1/√2≒0.70710678118654752440084436210485
青線を引いた貴方。
最短距離が直線になるとは限らない。
なかなか鋭いですね。
元の面積は、
√3/4
これの半分で、
√3/8
これを面積とする60˚の扇型の半径をrとすると、
πr2/6 = √3/8
r2 = 3√3/(4π)
r2 = 3√3/(4π)
r = √3√3/(4π)
60˚の扇形の円弧の長さをaとすると、
a = πr/3 = √√3π/12≒0.67338684354429918030954011877308
他の線を引いた貴方。
奇人、変人、はたまた天才か、それとも凡才か。
まとめると、
1辺1の正三角形を2等分する境界線のうち、
赤線≒0.86602540378443864676372317075294
緑線≒0.70710678118654752440084436210485
青線≒0.67338684354429918030954011877308
となり、
最短は青線でした。
最短距離は直線だと思っている人は結構いるかと思います。
確かに展開図を描いて二点間を直線で結ぶということはある場合においては正しいでしょう。
今回の問題は目からウロコなのではないでしょうか。
実際問題、遺産相続で土地を分配するなんてことがあります。
かくいう私も相続処理をすべて自力でやった経験があります。
相続上の土地の価格は、そのエリアの価格と総面積と接する道路の距離などによって行列式で計算されます。
私は数学屋なので、相続関連で一番手間がかからずに済みました。
他はもっと時間がかかったり、必要書類が多かったり、とにかく大変でした。
現実世界に正三角形の土地があって、すべての辺が道路で、土地を同じ資産価値、同じ面積で2等分しようとするならば、赤線の方法が無難でしょうね。
それでも、こっちは嫌だ、あっちが良いだの、そういうことは往々にして起こったりします。
相続した人たちがケチで、境界の塀代までをケチるならば、青線になるのでしょうか?
円弧を描かせるなると、材料代は抑えられたとしても、設計代とかで、もっとお金が掛かるんではなかろうか?
その土地を売ってお金に変えて、それを等分するのが一番公平でしょうね。
ではでは
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