(出囃子)
Yes we can, can, can, can, …♪
時代は明治、大正、昭和、平成を過ぎて令和の時代、
何やら寺の参道で二人が揉めている。
はっつぁん:
ここは寺だから寺銭だ。
くまさん:
いいや、寺でも賽銭でいいんだ。
はっつぁん:
いやいや、箱には賽銭箱と記さず浄財って書いてあるだろ。
だから賽銭ではなく寺銭だ。
そこへ通りかかったのは、
算額を奉納しにきた年端も行かぬ子ども。
なにやら指折り数えながら、
ぶつぶつと唱えている。
子ども:
キロ、メガ、ギガ、テラで、
しさんじゅうにの、にぃひいてじゅう
(4×3=12、12-2=10)
まん(万)、おく(億)、ちょう(兆)、けい(京)、
がい(垓)、じょ(𥝱)、じょう(穣)、こう(溝)、
かん(澗)、せい(正)、さい(載)で、
じゅういちかけしで、しじゅうしの、にぃひいてしじゅうに
(11×4=44、44-2=42)
はっつぁん、くまさん、何やらあやしげな言葉に、
一時休戦するも、
子ども:
おじさんたち、
お金のことで揉めているようですけど、
ずいぶんとお金を持っているんですね。
はっつぁん:
くまさん:
(口をあわせて)
いいや、そんなに持ってない。
子ども:
またまたご謙遜を。
はっつぁん:
くまさん:
(口をあわせて)
いやいや本当に持ってないんだよ。
子ども:
なるほど、
だから喧嘩しているんですね。
金持ち喧嘩せず。
お後がよろしいようで。
てけてんてんてんてんてん
(閉幕)
ちょっと、創作落語を作ってみました。
この落語の元になったのは、
私とリアル友の住職との、フェイスブックでのちょっとしたやり取りです。
住職曰く、
てら銭と呼ばないで、
おさい銭と呼んでください。
とのこと。
私の数学脳が何かしらの計算をはじめる。
もしも、
寺銭がテラ銭だったら、
1銭=0.01円
100銭=1円
キロ銭=10円
メガ銭=1万円
ギガ銭=1千万円
テラ銭=100億円
まぁ、両辺を1000倍ずつしていくだけ、
キロ、メガ、ギガ、テラなので、
順繰りやってもよいだろうが、
指数で考えるほうが楽だぞ。
もしも、
お賽銭がお載銭だったら、
今度は指数でやってみる。
10^2銭=10^0円
10^44銭=10^42円
結果、
テラ銭=10^10円=10000000000円
お載銭=10^42円=1000000000000000000000000000000000000000000円
なるほど。
何がなるほどなんだろうかw
ひとまず、数学脳は納得していく。
住職曰く、
本堂再建に充てたいと思います。
とのこと。
何か、落語のネタのようなものが出来そうだったのが、
先の創作落語です。
もう少し、肉付けしたほうがよかったかな。
落語に戻ります。
創作落語『坊主丸儲け?』
そこへ使いから帰ってきた小坊主。
何を勘違いしたか洒落を本気と捉えてしまった。
小坊主:
住職たいへんです、
お金持ち2人が浄財にいらっしゃるようです。
住職:
どれくらいの金額なんだい?
小坊主:
確か0が10付くだの、0が42つくだの言ってました。
住職:
0が10付くじゃとな?
十、百、千、万、十万、
百万、千万、一億、十億、百億
百億もかい?
こりゃ、たいへんだ、
これなら本堂の立て直しが出来るな。
『坊主丸儲け』ならぬ『取らぬ狸の皮算用』でした。
お後がよろしいようで。
ではでは
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