ちょっと不思議に思ったので、調べてみた。
何を不思議に思ったかというと、大泉学園北口-新座方面の西武バスである泉30系である。
まず、東京や東京周辺の公共交通機関の状況を説明しておくと、JR山手線という環状線があって、山手線の様々な駅から外側に向かって放射状に路線が延びている。
山手線の外側にある鉄道の環状線的なものは武蔵野線くらいとなる。
つまり、ある程度都心から離れると、放射線状の鉄道の各路線の駅同士を結ぶのはバスということを頭にいれておいてほしい。
私は、大泉学園駅から帰宅する場合、歩いて帰ってもよいのだが、ちょっと疲れていたり、足が動かなかったりしたら、バスで帰ることも多々ある。
その際、泉30系のバスに乗るのですが、この系統は東京都と埼玉県を跨ぐ経路のため、乗るときに降りる停留所名を告げなければならないのです。
まぁ、これは不思議ではないのです。
さて、この泉30系統は、
泉30 大泉学園駅北口~片山小学校
泉30-1 大泉学園駅北口~新座駅南口
泉30-2 大泉学園駅北口~新座営業所
の3系統あって、新座方面の終点が異なる。
先にも書いたとおり、東京のバスは鉄道の駅と駅を結ぶというのが、ある意味鉄則なのですが、この場合は泉30-1だけが駅と駅を結んでいる路線である。
さて、西武バスの大泉学園と両隣の駅の路線図を見てみよう。
大泉学園駅は西武バスでもダントツの多さなので、すごいターミナル駅みたいに見えてしまいます。
因みに大泉学園駅から行ける他の鉄道の駅は、
東武東上線: 朝霞駅、和光市駅、成増駅
西武新宿線: 武蔵関駅、上石神井駅、上井草駅
JR中央線: 吉祥寺駅、西荻窪駅、荻窪駅、阿佐ヶ谷駅
JR武蔵野線: 新座駅
大江戸線: 新江古田駅
ただ、これは裏を返すと、バスでしか行けないような陸の孤島をカバーしているともいえなくもない。
いや、本当の陸の孤島はバスさえも通っていない所を指すというのであればそうなのかもしれないが、今回はおいておこう。
この図を見ると、大泉学園は恵まれているなんて思ってしまうだろう。
確かに恵まれているほうではあると思う。
それを踏まえた上での不思議なんです。
その不思議に気がついたのは、武蔵野線沿線の駅からから大泉学園駅に向かうルート検索で、新座駅からのバスのルートが一切出てこないのである。
では、泉30系の時刻表を見てみましょう。
まずは、大泉学園北口から新座方面の泉30、泉30-1、泉30-2の時刻表を見てください。
早朝や最終付近では本数は減るものの、1時間に4~5本、平日の帰宅ラッシュの20時台は7本もある。
やっぱり恵まれているのかな。
次に泉30の逆ルート、片山小学校から大泉学園駅北口の時刻表を見てください。
続いて泉30-2の逆ルート、新座営業所から大泉学園北口の時刻表を見てください。
最後に泉30-1の逆ルート、新座駅南口から大泉学園北口の時刻表を見てください。
やってくれました。
駅から駅を結ぶバス路線であるにもかかわらず、まさかの平日7:17発の一本のみ。
これではルート検索で出てくるはずもありません。
前々から、新座駅南口行きがあるなとは思っていて、JR武蔵野線沿線で遅くなったら、新座駅からバスとかで帰って来れるかなぁなんて淡い期待を抱いてしまっていたわけですよ。
根底から崩れ去りましたね。
JR中央線であれば、先の図にあるように吉62深夜がある。
深夜料金は倍額で、大泉学園駅南口止まりではあるが、結構重宝していて、私も何度も助けられた。
つまり、JR武蔵野線で新秋津から秋津に乗り換えて、西武池袋線の上りがあれば帰れる。
上り電車って結構終わるのが早いんです。
秋津駅の上りの最終電車を調べてみると、
平日 00:01 準急池袋
土曜 23:52 各停池袋
休日 23:52 各停池袋
JR武蔵野線はこれらよりも遅い時間帯まで走っているが、下手に新秋津駅で降りると、さすがに歩いて帰るにはきつい距離(9km近く、おそらく2時間)である。
焦らず、西国分寺経由で吉祥寺に向かえば、深夜バスの最終は01:15なのでかなり余裕がある。
バスの料金の倍額といっても500円しない。
タクシーにのったら、深夜料金なのでこの何倍も取られることだろう。
吉祥寺からの深夜バスも逃すような時間帯になってしまったら、吉祥寺駅よりも三鷹駅の方がタクシーは拾いやすかったと記憶している。
また、どうせタクシーで帰るので、大泉学園駅までとは言わず、自宅までいくので、自分の知っている最短最速の道を指示出来なければ、大回りされてしまうこともあるのだ。
スマホがあれば、いつでもどこでも地図や路線を確認できると思ってる人がいたら、いざというときは結局は自分の知識と経験なんだよね。
災害時や緊急時は回線がパンクしていたりするから、結局頼れるのは自分自身であるということだな。