午後のひとときに、図形問題を解いてみよう。
問題
図のように、AB、CDを直径とする半円、
AE=3、EF=7、FB=2のとき、
CD=xの長さを求めよ。
シンキングタ~イム
大抵の図形問題は、的確な補助線が引けるかに掛かっていると言っても過言ではない。
この問題は、4本ほど補助線を引くことになる。
半円の中心をそれぞれO、Pとする。
Pから線分ABに垂線の足を下ろした点をQとし、
PQ=a、PO=b、PE=c、OD=dとすると、
点Qは、PE=PFより、線分EFの中点である。
同様に、点Pは、OC=ODより、点Oから線分CDに垂線の足を下ろした点ということでもある。
よって、QO=1/2、QE=7/2となる。
これらより、ピタゴラスの定理を使い、
a2+(1/2)2=b2
a2+(7/2)2=c2
b2+c2=d2
という式が得られ、これらの式に、c=x/2、d=6を代入すると、
a2+(1/2)2=b2 …(1)
a2+(7/2)2=(x/2)2 …(2)
b2+(x/2)2=62 …(3)
のようになり、(1)、(3)より、
a2+(1/2)2+(x/2)2=62 …(4)
(2)+(4)より、
2a2+(7/2)2+(1/2)2=62
2a2=62-(7/2)2-(1/2)2
2a2=36-49/4-1/4
a2=18-25/4
これを(4)式に代入すると、
18-25/4+(1/2)2+(x/2)2=62
(x/2)2=18+25/4-1/4
x2=72+24-1=96
x=4√6
いかがでしょうか。
自分が図形問題の補助線を引く感覚として、
1) 同じ長さを見つけたら、対称性を考えたり、同じ長さ同士を張り合わせたりしてみる。
2) 数学的に計算しやすい角度、30度、45度、60度、90度などを作ってみる。
3) ピタゴラスの定理など、幾何的、代数的、解析的などの手法を用いて値を求める。
ということを考えている。
天才的な閃きはあるのかもしれないが、その閃きを思いつく鍵は経験だと考える。
つまり、様々な問題を解き、自ら類似問題を作成してみる。
こういったことの繰り返しが、閃きにつながるのだと思う。
ではでは