午後のひとときに、数学の問題を解いてみる。
問題
図のように円に内接する四角形ABCDがあります。
描かれたすべての三角形が二等辺三角形のとき、
xを求めよ。
さて、皆さん答えが求まりましたか?
答えは108˚です。
え?
そんな値がきっちり定まるの?
と思った方。
見事にひっかかりましたね。
では、解説していきます。
円に内接する四角形
と聞いて、
対角の和が180˚
を思いつくでしょう。
∠CDA+∠ABC=∠DAB+∠BCD=180˚
これは誰しもクリア出来たかと思います。
∠CAD=xなので、
それぞれの角をxを使って表すと、
∠ABC=∠ABE=∠AEB=180˚-x
∠EAB=180˚-2×(180˚-x)=2x-180˚
∠AEC=180˚-(180˚-x)=x
∠DAC=∠DCA=∠ECA=∠EAC=(180˚-x)/2
∠DAB=∠DAC+∠EAC+∠EAB=x
∠BCD=180˚-x
求まりましたが、
四角形ABCDは等脚台形とか、四角形AECDは菱形とか、図形が確定していますが、
xを求めるまでに至っていません。
これでは、xは範囲で示すことになってしまいます。
90˚<x<180˚
これは答えではありません。
問題をよく見てください。
すべての三角形が二等辺三角形。
みなさん、三角形はいくつ見つけられましたか?
⊿ABE、⊿ECA、⊿DACだけしか見えていないのではないでしょうか?
もう一つありますよね。
⊿CABです。
しかも、共通の底角∠ABEを持つことから、
⊿ABE∽⊿CAB
ですね。
つまり、
∠DAC=∠CAE=∠EAB=∠BCA=∠ACD=180/5=36˚=2x-180˚
となって、
2x=36˚+180˚=216˚
x=108˚
とxが求まります。
この⊿CAB、前にsinやcosの36˚と72˚を求めたときに出てきた図形ですね。
あのときは、2次方程式が導けて、辺の比からsin、cosを求めました。
今回は、対角の和が180˚から、180˚を5等分して頂角が36˚、底角が72˚と導けていき、72˚の対角なので108˚が導き出されました。
ではでは
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すべての三角形が二等辺三角形 -解答編-
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