ピグともさんが、NDフィルターを買った。
なんやそれ、美味しいの?
って思う人が多いかとは思う。
NDフィルターとは、カメラのレンズに取り付けるサングラスのようなものです。
NDとはNeutral Densityの略で、直訳すると中立な濃度となる。
なんのこっちゃ?である。
光とは、光の三原色からも解るように、いろいろな色が混ざり合っている。
それぞれの色を同じ比率でバランスよく暗くしてくれるのがNDフィルターなのです。
カメラって基本明るいところを撮るのが適していると思われるだろう。
確かにその通りなのだが、ある特定の場合においてそうとは言えなくなるのです。
それは明るすぎる物体、例えば太陽とかを撮影したいというようなときです。
NDフィルターを使わずとも太陽を撮影出来たりしてしまうかもしれませんが、カメラにとっては過酷な環境と言えます。
小学生のころ、理科の実験でレンズを使って黒い紙を燃やしてみたりしましたよね。
つまり場合によっては簡単に壊れます。
壊れる箇所は、絞り羽根だったり、センサーだったり、とにかくカメラにとっては致命傷と言えます。
そうは言っても太陽を被写体にしたいという時がありますよね。
例えば日食とか。
そういうときにNDフィルターを使って撮影をするんです。
NDフィルターには、NDの後に番号が付きます。
ND2, ND4, ND8, ND16, ND32, ND64
のように、2の冪乗の数字が付いていたり、
ND100, ND200, ND400, ND500, ND1000, ND100000
のように大きい値もあります。
この後ろに付く数字は、
NDmは、光量を1/mにするということです。
太陽を撮るならば、ND100000といったNDフィルターを使うことになります。
写真を撮るわけですから、赤の波長、青の波長、それぞれ均等に光量を下げたいと思うでしょう。
なので、中立な濃度ということなのです。
赤の波長の光量だけを下げたいとか、青の波長の光量だけを下げたいといった需要もあるかとは思います。
さて、カメラの話しなので、他のカメラの数値と絡ませて考えなければなりません。
カメラといえば、シャッタースピード、絞り、ISO感度、EVでしょうか。
まぁ、EVは補正なので、最後の微調整でしょうか。
シャッタースピードを倍にすれば、入ってくる光の量は倍になります。
シャッタースピードを半分にすれば、入ってくる光の量は半分になります。
シャッタースピード(露出、露光)を変更できるカメラで確認してみると、
30'' 25'' 20'' 15'' 13'' 10'' 8'' 6'' 5'' 4'' 3.2'' 2.5'' 2'' 1.6'' 1.3'' 1'' 0.8'' 0.6'' 0.5'' 0.4'' 1/3 1/4 1/5 1/6 1/8 1/10 1/13 1/15 1/20 1/25 1/30 1/40 1/50 1/60 1/80 1/100 1/125 1/160 1/200 1/250 1/320 1/400 1/500 1/640 1/800 1/1000 1/1250 1/1600 1/2000 1/2500 1/3200 1/4000
といったように、長くて30秒、短くて何千分の1秒といった感じで並んでいます。
30秒よりも長いのはBULB(バルブ)撮影といって、長時間露出出来るものもあります。
絞りは、私の持っているSEL1650だと、
3.5 4.0 4.5 5.0 5.6 6.3 7.1 8.0 9.0 10 11 13 14 16 18 20 22
といった感じ。
ISO感度は、
100 125 160 200 250 320 400 500 640 800 1000 1250 1600 2000 2500 3200 4000 5000 6400 8000 10000 12800 16000 20000 25600
といった感じ。
私は数学屋なので、こういった数列はなんらかの規則があるのだろうと並べ替えてみますと、これらは3つの数列が合成されていると考えると解りやすいです。
シャッタースピード
のように、先の数列では解りにくかったが、3行にすることで、右へ行くと半分、左へ行くと倍という関係がわかります。
同様に、ISO感度では、
のようになります。
3行目に多少誤差はありますが、ISO感度は5や10でキリが良い値を採用したと考えれば良いでしょう。
もっと感度の良いカメラもありますので、右側に数値が倍々で大きくなっていくことでしょう。
さて、絞りはどうでしょうか。
これは少しばかり考えましたが理屈が解れば簡単でした。
例えば、
円の面積を倍にしたいならば、半径は√2倍、
円の面積を半分にしたいならば、半径は1/√2倍、
ということなので、
絞りF値は、
のように、
右へ1つ行くと√2倍、右へ2つ行くと2倍、
左へ1つ行くと1/√2倍、左へ2つ行くと半分、
という表になりました。
NDフィルターも、NDmとすると、光量が1/mになることから、同じ理屈ですね。
太陽を撮影したいからと、シャッタースピードを出来るだけ速め、絞りを出来るだけ絞ったとしても限界があります。
そこで、NDフィルターの出番というわけです。
NDフィルターを付けることで、シャッタースピードを遅くすることが可能になり、シャッタースピードとして使えるレンジが広がり余裕が出てきます。
他にも水流をなめらかに撮影したいからと、シャッタースピードを出来るだけ遅め、絞りを出来るだけ絞って、まだ絞り足りないようなケースでも、NDフィルターを使って撮影することがあります。
シャッタースピードを縦軸、NDフィルターを横軸で、換算してみると、
といった感じです。
計算は実に簡単で、NDなしのときのシャッタースピードにNDの後に続く数字を掛けるだけ。
では、NDフィルターは全種類持っていなければいけないのか?というとそうではありません。
ND2を2枚つければ、ND4相当に、
ND2を3枚つければ、ND8相当に、
と重ねて使うことが可能です。
これも掛け算ですね。
例えば、
ND2、ND4、ND16
の3枚を持っていると、
ND4×ND2=ND8
ND16×ND2=ND32
ND16×ND4=ND64
ND16×ND4×ND2=ND128
といったように7パターン、
例えば、
ND2, ND2, ND8, ND64
の4枚を持っていると、
ND2×ND2=ND4
ND8×ND2=ND16
ND8×ND2×ND2=ND32
ND64×ND2=ND128
ND64×ND2×ND2=ND256
ND64×ND8=ND512
ND64×ND8×ND2=ND1024
ND64×ND8×ND2×ND2=ND2048
といったように12パターンの使い方が出来るということになります。
まぁ、この様に揃えなければいけないというわけではありません。
自分が一番使うものを基準に考えるのが良いでしょう。
さて、レンズフィルターメーカー、日本でもたくさんありますね。
ケンコー・トキナー、マルミ光機、ハクバ、…
使いたいレンズの口径に合わせて購入することになるだろうから、ここにアフィリエイトを入れるのは意味がないかな?
ならば、ステップアップリング
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ああ、自分のに合わないな。
40.5-49が無いとだめだな。
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とステップアップリングがあるならば、
自分は49mm以上のNDフィルターでいいので、
ND100000だと、
4~5000円のからありますね。
ND64、ND1000、NDで100000の3枚セットだと、
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例えば、これを52mmにすると、
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2000円くらい安くなったりする。
55mmにすると、
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また、高くなったりする。
おそらく需要が多い52mmがたくさん売れるので安いのでしょうね。
ではでは