午後のひとときに、小町算の虫食い算を紹介する。
サムネ用画像です。
問題
□log□□□□-□C□×□-□=2020
上式は小町算の覆面算です。
小町算は1から9が1つずつ登場する計算式です。
9つの□には異なる1から9までの数字で埋めよ。
logは対数、Cはコンビネーション(組み合わせ)です。
これは、私が今までみた小町算の中で最も奇々怪々なものだと思います。
小町算とは、一般的に1から9までを1つずつ使った計算式です。
数値の場合は、小町数となります。
また、0を含めると大町算、大町数となります。
小町算や大町算のように、使える数字が限られるものもあれば、
□は1桁の数字だったり、はたまた演算子だったり、そういったものを覆面算、虫食い算などと呼んで、算数や数学の知識を多少必要としたパズル的要素を楽しむものです。
よくあるのが、今年の西暦を使ったものが話題に上がります。
来年の東京オリンピックを見据えて2020となる計算式ですね。
というわけで、シンキングターーーーイム
それにしても、冪乗が出てきたり、指数にlogが出てきて底も決まっていないし、コンビネーション(組み合わせの数)も出てくる。
さて、どこから攻略しましょうか。
ざっとみると、冪乗の項だけが正で、それ以降に続くのはマイナス記号が付いていて負、右辺は2020の自然数である。
コンビネーションも自然数ですから、冪乗の項も自然数になる必要があり、2020より大きいということは容易に解ります。
では、冪乗の項に変数を振って、
alogbc∈N
になるために、
a,b,cはどうすればいいのだろうか。
もし、a=1では、1は何乗しても1なので、左辺の2020には成りえません。
つまり、a≧2が確定します。
logのおさらい。
logbc=logxc/logxc
というように、同じ底xの分数に変換出来ます。
分母分子が同じ底であればよく、底bや底xは1より大きな実数であればかまいません。
つまり、bには1は入らないことが確定しましたね。
b≧2
bが少し絞れたので、bついて場合分けすると、
b=2ならば、a={ 4, 8 }
b=3ならば、a=9
となれば、冪乗の項は自然数となる。
また、cが平方数という条件をつけると、
b=4ならば、a=8
といったものが見つかる。
a、bを固定し、cに一番小さな値、一番大きな値を入れてみる
4log2135=18225≦…≦4log2987=974169
8log2134=2406104≦…≦8log2976=929714176
9log3124=15376≦…≦9log3876=767376
8log4169=2197≦…≦8log4961=29791
続いて、コンビネーションの項を考える
dCe×f
コンビネーションの計算式は、
dCe=d!/(e!(d-e)!)
d>eはコンビネーションの定義と題意より確定しますね。
一番大きいのは、
9C5=9C4=126
これを踏まえて、
一番小さな冪乗の項の、
8log4169=82log413=2197
その次の、
82log4(13+1)=82log414=8log4196=2744
より、
冪乗の項は、
8log4169=2197
に確定する。
残っている2,3,5,7を使って最大のコンビネーションの項は、
7C3=35
これを5倍すると、
35×5=175
2197-175-2=2020
綺麗に当てはまりましたね。
次に大きい
7C5=7C2=21
7C2採用して、これを5倍して、
21×5=105
2197-105-3=2089≠2020
というわけで、
答えは、
8log4169-7C3×5-2=2020
明日はこれをプログラミングで探索させてみましょうか。
ではでは