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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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直角二等辺三角形ABCの面積を求めよ -解答編-

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見たくない人は、速やかに閉じてください。



問題
上図のような直角二等辺三角形ABCがある。
(∠A=90˚、AB=AC)
三角形の内部に点Pを取ったところ、PA=9、PB=12、PC=15であった。
三角形ABCの面積を求めよ。

この手の問題は、同じ長さのところを貼り合わせたりすると、道筋が見えたりします。

方向性としては、点Pを頂点とするいずれかの角度が求まれば、辺の長さが求まり、面積を求められるだろうと考えました。



三角形ACPを点Aを軸に時計回りに90˚回転させます。
AB=ACなので、B点とC点は重なります。
回転後のPをP'とします。

PP' を線分で結ぶと、
三角形APP'は直角二等辺三角形となり、
AP=AP'=9より、
PP'=9√2
となります。

∠PP'B=θとすると、
余弦定理より、
122=(9√2)2+152-2*9√2*15*cos(θ)
cos(θ)=243/270√2=9/10√2

また、
cos(45˚)=sin(45˚)=1/√2 と、加法定理より、
cos(45˚+θ)=cos(45˚)cos(θ)-sin(45˚)sin(θ)
=(1/√2)*(cos(θ)-sin(θ))
のようにくくることが出来ます。

単位円を使った三角関数の定義 sin2(θ)+cos2(θ)=1 より、
sin2(θ)=1-cos2(θ)
=1-(9/10√2)2
=1-81/200
=(200-81)/200
=119/200
sin(θ)=√119/10√2

つまり、
cos(45˚+θ)=(1/√2)*(cos(θ)-sin(θ))
=(1/√2)*(9/10√2-√119/10√2)
=(9-√119)/20

AB=AC=x とおくと、余弦定理より、
x2=92+152-2*9*15*cos(45˚+θ)
=9*(9+25-30*cos(45˚+θ))
=9*(34-30*(9-√119)/20)
=9*(34-3*(9-√119)/2)
=(9/2)*(2*34-3*(9-√119))
=(9/2)*(68-3*(9-√119))
=(9/2)*(68-27+3√119)
=(9/2)*(41+3√119)

求めるは三角形ABCの面積ですので、
x2/2=(9/2)(41+3√119)/2
=(9/4)*(41+3√119)

余弦定理と加法定理を使ったので、高校生レベルの解法となりました。
計算は、できるだけ端折らずに泥臭くやりましたので、変形を一つずつ追えるでしょう。

もっと簡単な解法があればよかったのですが、とりあえずこんなところです。


ではでは


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