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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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sin15˚, cos15˚, tan15˚を簡単に求める

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午後のひとときに数学の問題を考えてみる。

sin15˚、cos15˚、tan15˚、もっと言えば、sin75˚、cos75˚、tan75˚。

これらを簡単に求める方法を教えますよという話しです。

一般的に、高校の理系コースに行けば、三角関数を深く掘り下げるだろうから、加法定理、倍角公式、半角公式、3倍角、…と様々な公式を武器として持てたり出来る。

例えば、sin15˚を求めようとした場合、一般的には加法定理で、
sin15˚=sin(45˚-30˚)=sin(45˚)cos(30˚)-cos(45˚)sin(30˚)=…
と45˚と30˚の差から求めるのが常套手段だろう。
30˚を2倍角としたり、30˚の半角と考えることも出来るし、
45˚を3倍角としたり、45˚の1/3角と考えることも出来る。
ただ、sin、cosの加法定理は、どっちがどっちだったか迷ったり、コスモスが咲き乱れちゃったり、tanの加法定理は符号の付き方を迷ったり、タン塩やら担々麺やらが食べたくなったり、結構危うい存在だったりします。


では、これらの公式を知らない、三角関数初学者、数学好きの小学生レベル、中学レベル、高校文系レベルで、最低限知っていることだけを使って導いてみます。



図を描いて考えます。

まずは、左下に直角を描いて、45˚、30˚、15˚、と分割します。

45˚の角から、図のように直角二等辺三角形を描きます。
30˚の角から、左斜辺が√3、上の角が直角、右斜辺が1、下斜辺が2になるように描きます。
右斜辺の1が、直角二等辺三角形の斜辺になるように描きます。
長方形に30˚、60˚、90˚の直角三角形が入っているように描きます。

長方形の内側の直角三角形の三角比は、1:2:√3ですね。
この比を基準にして、
左上の直角二等辺三角形の三角比は、赤文字の1:1:√2ですから、
各辺を√3/√2倍すれば、長方形の高さなどが求まります。
青文字部分に着目
同様に右上の直角二等辺三角形を考えると、青文字の1:1:√2ですから、
各辺を1/√2倍すればよいですね。

※画像では色を変えましたが、試験などでは色を変えられませんので、比の値を、丸で囲んだり、四角で囲んだりして、長さではなく比であること、囲んだ形で別の比のグループであることを意識してください。

長方形の横幅、つまり15˚を持つ直角三角形の各辺の比が、
斜辺を2とすると、
底辺は(√3+1)/√2
高さは(√3-1)/√2
のように簡単に求まります。

これらの辺の比から、

sin15˚=(√3-1)/2√2=(√6-√2)/4
cos15˚=(√3+1)/2√2=(√6+√2)/4
tan15˚=((√3-1)/√2)/((√3+1)/√2)=(√3-1)/(√3+1)=(√3-1)2/(3-1)=(4-2√3)/2=2-√3

sin75˚=(√6+√2)/4
cos75˚=(√6-√2)/4
tan75˚=(√3+1)/(√3-1)=(√3+1)2/(3-1)=(4+2√3)/2=2+√3

使った値は、小学校のときから使っている2種類の三角定規の辺の比と簡単な計算のみです。

この図形は覚えておいて損はないと思いますよ。


ではでは


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