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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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素因数分解の一意性

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ちょっと思うところがあって、タイトルの題材について書いてみる。

数学という学問は、当たり前のことを証明するのはすごく難しい。
しかも、それを自明だと言って話しを進めてしまうこともある。

私も、とある問題で、素因数分解の一意性は自明かのように、証明に使ったことがある。

素数pにおいて、
p が無理数であることを証明せよ。

一般的に、このような問題は背理法を用いて、√p が有理数 m/n だと仮定すると、矛盾するので有理数ではない。
つまり無理数のような証明の流れになる。
なぜかというと、無理数の定義が、有理数ではない実数となっているから、どうしても背理法を使うことになってしまう。

p が有理数とするならば、
p = m/n
m、n は整数で、m、n は互いに素とし、nは0ではないとする。
と表わせ、両辺を2乗する
p = m2/n2
pn2 = m2
m、nは互いに素より、m2 は p の倍数となり、m も p の倍数となる。 …(1)
m = pk
kは整数、とあらわせ、
m2 = p2k2
pn2 = p2k2
両辺を p で割ると、
n2 = pk2
となり、同様に n も p の倍数となり、m、n 共に p を約数に持つので、互いに素であることに矛盾する。
故に、√p は無理数。

この証明方法も、(1)の行にちょっと論理の飛躍がありますよね。

(1)の
m2 は p の倍数のとき、m も p の倍数となる。
の証明も必要だと考える。


というわけで、別の証明方法を考える。
(1)の直前までは一緒です。
pn2 = m2
平方数は素因数を偶数個持つので、
右辺を素因数が偶数個、左辺は素数pがあるので素因数が奇数個となり、矛盾する。
故に、√p は無理数。

のようにコンパクトに証明が出来るのですが、ここでタイトルの
『素因数分解の一意性』
が証明されてないのではないか?ということ。

あくまでも現時点での私は、素因数分解の一意性の証明は不要だと考えています。
今後、気が変わるかもしれませんけどねw。

数学の証明というものは、エレガントであることが望まれるのである。
論理の飛躍がなく、より簡潔であること。
だとするならば、後者の証明方法のほうが、簡潔さにおいては優れているのではないだろうか。

(1)の証明をするのと、
素因数分解の一意性を証明するのと、
どちらが難しいと言えば、おそらくは後者でしょうけどね。
しかし、自明という言葉を使えるとしたらどちらだろうか。

ただ、大学入試とかで出題されたりしたらと考えると悩むなぁ。

どうしたらいいんだろうね。


ではでは


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