東京テレメッセージはページャー(いわゆるポケベル)のサービスが2019年9月30日をもって終了するようです。
さて、ここからは戯言なので、閉じてくださいな。
このブログでも何度も書いているかとは思うが、私はポケベルの電子音に恐怖を覚えている。
私にとって、24時間待機エンジニアとして働いていた時に、呼び出し用として支給され、このけたたましい音で叩き起こされてきた。
それからというもの、このポケベルの電子音にビクつき、似た電子音でも恐怖を覚えるまでになっていった。
ページャーのサービスが終了したところで、私の精神的に刻まれた爆弾が解除されるわけもなく、私に取っては恐怖そのものであることは変わらないのです。
24時間待機エンジニアとは何か。
名前の通り、昼夜を問わず、24時間フル出動可能な状態のエンジニアである。
通常時間帯は通常業務をこなし、通常業務時間外は待機という名目で、職場に居ても、自宅に居ても、東京都内の連絡が付く場所で、呼び出しがあれば社有車に乗って即出動するエンジニアである。
24時間サポート契約を結ぶ顧客及びシステムに対して、トラブルがあると24時間対応電話番号へ連絡が行く。
この電話を受けるのが私ではなくバックラインで、会社の電話とパソコンの前で寝泊まりする部隊。
私は現地出動部隊です。
入電とともに、私のポケベルがけたたましく鳴り、バックラインに電話を掛け、トラブルの内容を聞き、必要なパーツなどの選定をして、社有車で現地に向かう。
バックラインは、パーツセンターに必要パーツの搬送を手配する。
現地に到着し、パーツなどを引き取り、トラブル状況の確認、大まかな作業内容と作業終了時間を顧客と話し、本格的に作業を行う。
予定通り作業が進み、トラブルが改善されれば良い。
何%の確率か、予定通りに事が運ばないこともある。
顧客によっては私との出会いはマイナススタートであり、修理が終了してもプラスになることはなく、良くてゼロである。
ハード的に壊れることは、私が悪いわけでもないのに、出会う前から激怒している顧客もいる。
電話越しとは違い、面と向かってやりとりするわけで、精神的にやられてしまう。
現地では、誰の手も借りずに自分ひとりで作業するわけで、電話で助けを求めるような素振りを見せようものならば、経験の少ない未熟なエンジニアだと思われかねないので、パーツが足りないとか、そういう類の電話以外は許されないのである。
当然、24時間待機エンジニアに選ばれるには、対応する製品全てに対して、ある程度の知識が必要であることはいうまでもない。
給料面は、待機手当は付くし、待機時間は業務時間外なので1.25倍、土日ならば更に1.25倍、と雪だるま式に計算されるのである。
待機中に何件も出動したような場合は翌日の業務を休むといった融通も利き、別段ブラック企業というわけでもない。
但し、運が悪ければ殆ど眠れずに何件もこなさなければならないような地獄を見ることもある。
いくらブラックでなかろうが、こういう特殊な業務を何年も続けると、肉体的にも精神的にも病んでいくのは目に見えている。
日本はというと、企業は古いシステムが何年も可動していることが多い。
壊れて文句を言ってくる顧客ほど、まともな冗長システムになっていないことが多い。
壊れたら困るシステムならば、それなりに金を掛けるべきなんだけどね。
まぁ、こんな仕事はもうしていないので、忘れてしまおう。
ではでは
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2019年9月30日でポケベルサービス終了
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