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Channel: 円周率近似値の日に生まれて理系じゃないわけないだろ! - knifeのblog
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鳩の巣原理を使った解法が面白い

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問題

111……111のように、全ての桁の数字が1のような整数の中には、2019の倍数があることを示せ

なるほど、こういう問題にも鳩の巣原理を使えるんだ。
ちょっと目からウロコでした。

 



数学を多少かじった人間ならば、この動画を見れば、いや見ずとも、このブログのタイトルのヒントだけで解ってしまうかも知れない。

結構わかりやすい話しにして、手短にまとめてあるので、何度か見直せば理解出来ることだろう。


鳩の巣原理とは、
10羽の鳩が居て、鳩の巣が9個しかなく、鳩が全部巣に帰ったならば、最低1つの巣には2羽以上の鳩がいる。
という原理です。

当たり前すぎる原理なのだが、鳩の巣原理という名前があるということが結構重要で、鳩の巣原理を知るものであれば、余計な説明は不要になるだろう。

また問題に登場する111…111のような1だけで出来た数にも、動画内では説明されていないが名前があって、レピュニット数(repunit)と呼ばれていて、私のブログでも何度か登場している。

n桁のレピュニット数は、
f(n)=(10^n-1)/9

という式で表されます。


動画の中でも述べられているが、
2019で割った余りは、0から2018までの最多でも2019通りしかない。
ならば余りのパターンが述べで2020以上あるように考えれば、鳩の巣原理を利用できる。

111……111が2020桁あるならば、1、11、111、…、と2020の割られる数を考えることが出来る。
2020の割られる数を、それぞれ2019で割った余りは、多くても2019通りで、鳩の巣原理より、最低でも1通りの余りには複数の式がダブるわけです。


仮に2019で割った同じ余りrを持つ任意の2式を、
p÷2019=x...r

q÷2019=y...r

但し、
p=111………111
q=111……111
pはa桁、qはb桁、a>b、とすると、
それぞれの式を変形し、
p=2019x+r ...(1)
q=2019y+r  ...(2)
(1)式から(2)式を引くと、
p-q=2019(x-y)

左辺のp-qは、

p=111…111111……111=(10^a-1)/9
q= 111……111=(10^b-1)/9
p-q=111…111000……000=111…111*10^b=((10^(a-b)-1)/9)*10^b

のように、(a-b)桁の1にb桁の0が続く数で、レピュニット数と10のべき乗の積で表せる。


右辺の2019(x-y)は、
2019(x-y)=3*673*(x-y)
のような積で表せる。

111…111*10^b=3*673*(x-y)

3と673は、2や5を約数に持たないので、10のべき乗にはなりえない。
かといって、3や673や2019はレピュニット数ではないので、
(x-y)は10^bの倍数となり、
x-y=z*10^b
なる整数zが存在することになる。

111…111*10^b=3*673*z*10^b
111…111=3*673*z=2019z

といった感じですね。


ではでは


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