その2です。
1) 底辺と高さ ...[その1]
2) 直角三角形の斜辺を含む2辺の長さ(ピタゴラスの定理) ...[その1]
3) 3辺の長さ(ヘロンの公式) ...[その1]
4) 2辺と挟まれる角(三角関数) ...[その2]
5) 1辺とその両端の角(三角関数) ...[その2]
6) 内接円の半径と3辺の長さ ...[その3]
7) 外接円の半径と3辺の長さ ...[その3]
8) 外接円の半径と3角 ...[その3]
9) 2辺と挟まれる角(ベクトル) ...[その2]
10) 3頂点のxy座標(サラスの公式) ...[その2]
11) 3頂点が整数点の内部と外周上の整数点の個数(ピックの定理) ...[その2]
12) 面積比(メネラウスの定理、チェバの定理) ...[その4]
13) 内接円の半径と、内接円の円弧と2辺に接する円の半径(等比級数) ...[その3]
その2は三角関数やベクトルや座標が絡むであろうところをやっていきます。
三角関数というと、sin、cos、tanといったもので、高校の数II、分類で言えば代数幾何かな。
まずは(4)です。
4) 2辺と挟まれる角(三角関数)
二辺夾角で、三角形は一意になりますので、面積も求められます。
角Cを挟む辺をa、bとすると、
という公式が存在します。
仮に、底辺をa、角Cを挟むもう一方の辺をb、高さをhとすると、
のように、三角関数を使うことで、角度と斜辺の長さから高さを求めることが出来ます。
三角形の面積Sは、
と容易に導けます。
続いて(5)です。
5) 1辺とその両端の角(三角関数)
二辺夾角は簡素に書けるのだが、二角夾辺は結構面倒になります。
これはつまり、aは底辺であるから、逆算して高さhは、
続いて(9)に飛びます。
9) 2辺と挟まれる角(ベクトル)
今度は三角関数ではなく、ベクトルで求めてみます。
2つのベクトルがなす角をCとし、ベクトルで囲まれる三角形の面積Sは、
三角関数の部分もベクトルに置き換えて、ベクトルのみの式が完成します。
さて、ベクトルで求められるならば、xy座標からも求められるということは、容易に想像が付きます。
続いて(10)です。
10) 3頂点のxy座標(サラスの公式)
三角形の3頂点の座標が示されている場合の面積Sは、
1つの頂点が原点の場合、そうでない場合の2通りを示しました。
簡単にいえば、平行移動して1つの頂点を原点に移動させていると考えればよいです。
続いて(11)です。
11) 3頂点が整数点の内部と外周上の整数点の個数(ピックの定理)
座標系ではあるのだが、座標の値は示されず、直交座標の個数だけで面積が求まります。
3頂点が整数点(xy平面における整数点とはx、yが共に整数の点)で、
三角形の内部にある整数点の個数をm、
三角形の頂点を含む外周上にある整数点の個数をn、
とする三角形の面積Sは、
という単純な式となります。
これは数を数えるだけのようなものですので、半分という計算が出来るならば、幼稚園児でも求められそうです。
上記画像を例にすると、黒丸がm、白丸がnです。
m = 25, n = 6 より
S = 25 + 6/2 - 1 = 27
もし小学生が求めるならば、8×8の正方形の内部にある三角形の面積なので、余分な三角形を取り除く計算をするだろう。
8 × 8 = 64
5 × 8 ÷ 2 = 20
3 × 6 ÷ 2 = 9
8 × 2 ÷ 2 = 8
64 - 20 - 9 - 8 = 27
さて、この方法の証明は、各自考えてみてください。
小学生の自由研究にも出来る内容ですが、証明は難しいかもしれません。
上では、整数点のような難しい単語を使っていますが、1cmの方眼紙の交点だと思えばよいでしょう。
その3へ続く。
ではでは
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三角形の面積を求める方法は何通り? -その2-
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