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三角形の面積を求める方法は何通り? -その1-

答え、何通りもある。

午後のひとときに、算数や数学を深く考えてみようかと思う。

三角形の面積を求める方法って、与えられた状況によって、いろいろな方法があるよっていう話しです。
このブログですべてを紹介できるのかと言われれば、それは到底無理ですが、解る限りで解説して行こうかと思う。

とりあえず、ざっと10種類以上を用意しました。

1) 底辺と高さ ...[その1]
2) 直角三角形の斜辺を含む2辺の長さ(ピタゴラスの定理) ...[その1]
3) 3辺の長さ(ヘロンの公式) ...[その1]
4) 2辺と挟まれる角(三角関数) ...[その2]
5) 1辺とその両端の角(三角関数)...[その2]
6) 内接円の半径と3辺の長さ ...[その3]
7) 外接円の半径と3辺の長さ ...[その3]
8) 外接円の半径と3角 ...[その3]
9) 2辺と挟まれる角(ベクトル) ...[その2]
10) 3点のxy座標(サラスの公式) ...[その2]
11) 3頂点が整数点のグリッドの数 ...[その2]
12) 面積比(メネラウスの定理、チェバの定理) ...[その4]
13) 内接円の半径と、内接円の円弧と2辺に接する円の半径(等比級数) ...[その3]

結局どのような図形問題で、どこの箇所の数値が提示されているかで、自分が知っている面積を求める方法にたどり着けるかということになります。

番号順に進めるつもりですが、各記事での流れの中で、番号順にはならずに前後しますので、そのへんはご了承ください。


では、小学校で習う(1)について、解説して行こう。

1) 底辺と高さ

底辺と高さが解ると、なぜ面積を求めることが出来るのだろうか。
数学的には、三角形の面積が定まるには、三角形の合同条件のように、1つ以上の長さの情報を含むトータル3つの情報が最低でも必要になります。
では底辺と高さの長さの情報が2つしかないのに、なぜ面積を求めることが出来るのか。

それは、底辺と高さの関係にあります。
これらの直線は直行しているからです。

でも、底辺と高さでは三角形の形状は一意(ユニーク)になりません。
一般的な三角形の面積の求め方は、形状が一意な三角形から面積を求めます。
小学校で一番最初に習う方法でありながら、なにげに説明が大変なのです。

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底辺と高さが等しい三角形のイメージとして、大きく3つに分けることが出来ます。

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図のように、赤線は平行線、緑線は垂線で、底辺をBCと固定し、頂点をA、D、Fとする高さがhの3種類の三角形をイメージする。

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このように、代数的に面積が一意であることが証明出来ます。

また、このことからも、底辺と平行な直線で無限に分割して、それぞれの三角形や台形をスライドさせることで、積分的にイメージすることも可能ではあります。

これによって、三角形の等積変換というテクニックも生まれてきます。
底辺を固定して、頂点の座標を同じ高さの平行線に沿って移動しても面積は不変である。


続いて(2)です。

直角三角形の2辺の長さがわかれば、中学で習うピタゴラスの定理より、3辺の長さを求めることが出来る。
直角三角形であるから、直角を挟む2辺の長さから、面積を求めることが出来る。

直角を挟む辺をa、b、斜辺をcとすると、

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のように、残りの辺の長さを求められ、直角三角形であるから、底辺と高さと同義となり、面積が求まる。


続いて(3)です。

3は高校に入ると習うヘロンの公式です。

3辺の長さをa、b、cとする。

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ヘロンの公式にはいろいろなバリエーションがあるが、上記の2つくらいは知っていればよいだろう。

とりあえず、その1は代数的なアプローチのものに絞って説明してみました。


ではでは


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