解答編です。
このブログの読者ならば、タイトルにヒントがあったことに気がついたかもしれません。
まずは、エレファントな解答を紹介します
DからBCへ垂線を下ろした足をD'とでもしましょうか。
DD'の距離は3/5
D'Cの距離は16/5
仮に、EC=xとすると、
DE=√((3/5)^2+(16/5-x)^2)
EF=√(2^2+x^2)
なので、
f(x)=DE+EF=√((3/5)^2+(16/5-x)^2)+√(2^2+x^2)
微分して、グラフ描いて、最小値を求めて、…
まぁ、この方法でも解けなくはないですが、高校生以上レベルで面倒ですね。
もっと簡単な方法があります。
BCで線対称にFの対称をF'とする。
DF'が最短距離なので、これを計算するだけ。
√((3/5+2)^2+(16/5)^2)=√((13/5)^2+(16/5)^2)
=√((169+256)/25)
=√(17)
答え √(17)
中学生レベルで解けました。
さて、タイトルの物臭烏(ものぐさからす)です。
これは私が中学生のときに通っていた塾の先生が使っていた一連の問題の呼称です。
ある池の両端には木が生えていて、片方の木に物臭な烏がいます。
烏は池の水を飲んで、対岸の木に飛び移りたい。
物臭なので、出来る限り飛んでいる距離を短くしたい。
さて、どうするか。
水面を線対称として、対岸の木を水面下に描いて直線で結ぶ。
これは、烏の目線ではなくて、烏が水を飲んで対岸に飛び移るのを観察している観察者の目線である。
我々人間であれば、このような第三者目線で物事を考えることが出来るだろう。
では、実際の烏の目線で考えると、どうすればよいのだろうか。
実は、池の水面が鏡のように綺麗であれば、対岸の木は水面に写り込んでいる。
つまり、写り込んでいる木を目標にまっすぐ飛んで、着水したら水を飲み、顔をあげ実際の木に飛び移れば良い。
賢い烏ならば、このくらいの芸当はしそうである。
塾の先生は、このような問題を、『物臭烏の問題』と呼んでいました。
さて、数学の図形問題には、最短距離を求めよというものがある。
立体図形だったりすれば、展開図を描いて直線で結ぶということで、最短距離を描けたり、求めたり出来る。
今回のような平面図形だと、物臭烏を忘れてしまいがちである。
最短距離という言葉が出てきたら、ぜひとも物臭烏になって考えてみましょう。
ではでは
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ピタゴラスの物臭烏 -解答編-
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